形成不全の慈愛

梓稔人

第1話 降下していく

 人間がカミにとって代わることがついに出来なかったのは、どんなに澄み切った心を持った者でも欠片の穢れでさえ拭うことが叶わなかったからである。身体に現れる醜さは実のところ問題ではない。醜さはもっと奥深くに核を宿している、鼓動の度にそれは成熟する、孤独を栄養にして。すべての人間が人生を通して醜悪を世話する、それは生物の、言い換えるならば遺伝子の義務であるかのようだ。共喰いは成熟しきった邪悪が暴走して交尾した結果である。ああ、巨大な果実は収穫される、脳を物理的に破壊してカミが剥ぎ取るそれは想像を絶する甘美さである。けれどもカミはそれに勝るものを知っている。だからこそアダムとイブは人間であることを赦された。あるいは僭称者たる人間がそれをよく理解している、勿論人間は誰しも邪悪であることを望まない。なぜなら人間は醜さを受け容れることは究極的には不可能で、最期にはそれらによって内部から破滅されるのだから、、。卑小なるものの集合に過ぎないと我々が悟ったとき、そこで初めてカミは晩餐を開く。純真無垢を濁らせることだけが人間の存在理由であり、それ以外に何らの役割も与えられない。






 F号室のドアが二度静かに叩かれたのは正午の時だった。窓辺からは雲ひとつない空を雀の群れが飛んでいた。まるで描きあぐねた画家の気まぐれ的な線のようだった。寧ろ青の引きたつ一筋の線。三限目の数学の講義が終わった後の休み時間。オンライン講義ではチャイムがならない。全ては教師の匙加減なので、今日も五分延長。早くロボットに置き換えられれば良いのに。そんなことを心のすみで思う歓談のさなかで、昼食配給には早い時刻だったから、エリカは若干戸惑いながらも、彼女らしい朗らかな声で未だ見ぬ客に応じようとした。

「一瞬だけ通話きるね、多分お母さんからの仕送り」

「珍しいねえ。良かったやん。まあでも私的運送だとされてないみたいだから、気をつけてね」

「わかってるよ」

もう一度ドアがノックされる。「今いきまーす」彼女はあせあせとスカートを履きながら向かう。何となくだけれど、気品の良い叩きかただった。私的運送人じゃありえない古式な感じ。仕送り業者ではないかもしれない。変わりばえのしない、それが退屈で幸福でもある日常の薄氷が音もなく崩れていくような期待、それは微かな不安に支えられて無機質な湖に碧い花を咲かせた。扉前の生体認証には、

とあった。中央政府の人?エリカは戸惑いを隠せそうになかったけれど、とりあえずロックを解除した。

「やっと開けてくれましたね」

中央の役人らしい穏やかな声で彼女――アネモネは言った。仄かに菊の香りがした。といってもエリカ自身は菊の香りを嗅いだことはない。そもそも彼女は生まれてこのかた大地を踏んだことがない。それがエリカたちには普通だった。未曽有の伝染病の国際的蔓延から早くも二十年が経過して、大人たちの中にも自由に(防護服なしでも)大地を歩き回れたかつての世界を知らないものも出てきたくらいだ。けれど、現代社会の講義で中央の役人は菊の香りの消毒を行う慣例があると習ったのを聡いエリカは憶えていた。何故菊の香りなのかは憶えてはいないけれど、教科書に添えられた淑やかな純白の菊一凛の写真は特に印象的だったのだ。エリカはを解除して彼女を招き入れた。彼女はありがとう、と呟くように言うと小さくお辞儀して玄関にたいそう重たげなトランクを置いた。笑顔が素敵な人だ。エリカは動揺しているのが悟られないように(そうしなきゃいけないような気がしたから)、二三歩後ろに引き下がった。

「本日からエリカさんを担当させていただく観察官パートナーのアネモネです。よろしくね」

そういえば、とエリカは高校に入学した時に配られたマニュアルを思い出した。多感な時期の高校生は一番病毒に侵されやすく、きちんと育成されなければ成人を迎える前に死んでしまうことが多いらしい。そのために政府は一人暮らしの高校生には観察官パートナーを派遣する方針を示した。少子高齢化社会は年々深刻化している。この国を司る者たちは福祉国家を維持するためには予算を惜しまない。それは偽善と善意の入り混じった最適解だ。そして五年前から観察官は効率化された。つまり、人ではなくアンドロイドを派遣するようになったのだ。アンドロイドとはいえ、見た目は人間にそっくりだ。その道の専門家でさえ判別するのは難しい。エリカが生まれたころには既に不気味の谷は克服され(侵食と定義する学者もいたけれど)、ロボットと人間の違いはもはやカードに記されている記号(Ⅰが人間を表しⅡがアンドロイドを表す)だけになった。当初、観察官のアンドロイド導入は内外から批判を浴びたが、理論的にも数多くの実験からも安全であると判断されて今日に至る。決め手になったのは夭折したこの国の科学者だったそうだが、彼(彼女?)の名前までは憶えていない。ポストゼロ世代ではアンドロイドに対する悪感情など皆無に等しいというのも導入を促進させたという。

「よ、よろしく、、お願いします」

簡単な挨拶をすませてエリカはさっと自室に戻って4限の講義にログインした。どうも誰かと面と向かって会話するのは苦手だ、たとえそれがアンドロイドだとしても、エリカは思った、うわの空の講義。




「我が国は先の大戦の反省から、宗教と政治を分離するという方式をとって21世紀を迎えました。20世紀を終えるという段階になったころには、宗教の負の側面を象徴するような出来事も起こり、いよいよ私たちの宗教に対する嫌悪感は最高潮に達したわけです。しかしその後の現代史を中等養育機関で学んで来られた皆さんにとってこうした価値観に潜む倒錯は理解できましょう。人間の手駒に成り下がった神はカミではなく、をなしえていない、ということに、先の世代は気づけなかった。カミとは普遍的なものであり、どんなかたちにもなり得るし、一つのかたちにも収束しうる。けれど、人間の創造物にはなり得ない。皆さんはこの地点から現代史を学んでいくのです」

四月の上旬はまだ風が冷たいそうだ。けれどガラスの向こう、「外」の世界では穏やかな緑がキャンバスに帰ってくるから、何となく暖かく思うのかもしれない。エリカはどうしようもなく悲しい気分になったとき、春の風を想像する。浴びたことのない風がどこか懐かしく思われるのだ。ずっと前の世代は入学式の日、小麦色の運動場に整列して、木洩れ日に見守られてあどけない笑顔をつくって写真撮影とかをするのだという。どうしてだろう、幼馴染や友達に囲まれてレンズにピースする自分がいるような気がする。所詮は妄想なんだけどね。

 入学祝いに買ってもらった紙のノートにぽつぽつと板書を写していく。「地上の世代」。私たちよりも前の世代。私たちの歴史とは隔絶され、消滅しつつある世代。伝染病の根源。彼らは生身で、防護服もなく、「外」の世界で身体を触れ合い、言葉を交わし、愛しあったという。想像もできないな、とエリカは思った。もし私がその世代だったら?衛生観念とかは抜きにして、生身で会話するなんて、きっと恥ずかしくて死んでしまうのではないだろうか?

「だろーね、エリカは。子供のころから恥ずかしがりやでさ、私と初めてサイバーディスカッションした時なんてカメラを中々オンにしてくれんかったんだもん」

「地上の世代」について班をつくって発表することになった、そのためのグループ会議で幼馴染のユリと組むことが出来てエリカは胸をなでおろした。けれど、蓮っ葉にずけずけと私のことを喋らないで欲しいよね。

「あの時代はさ、天候操作システムもなかったし、政府に一元管理されてなかったから、自由に恋愛できたし、独身でいることも可能だったそうだ。信じられんよな」

班長のキスカが教科書をめくりながら発言する。ちょっと回線状態が悪いらしく、途切れ途切れになっちゃってるのが少しだけ面白い。キスカは学生寮に下宿している。だから回線もオンボロだから仕方ない。中学校(中等養成機関)の頃はエリカ自身学生寮だったから、不思議と親近感が湧くのも確かだった。

「でも、生身で会話するくらいなら私たちも週一でしてたよね。徹底的に消毒されてさ。すこしでも傷とか咳とかしてたら参加できなくてね、エリカなんてしょっちゅうオンラインだったよ」

「まあそのほうが私は良いかな。さっきね、観察官の人が家に来たんだけどさ、やっぱり生身は慣れないよ。とかみたいに恥じらいがなかったら良かったんだけど、、、」

観察官パートナー!?どんな人なの?やっぱり可愛いん?いい匂いって聞くけど!」

今までじっと黙って板書を書き記していたスズカケが息を弾ませて尋ねてくるのにエリカはたじたじした。他のメンバーも興味深々な様子。そんなに珍しいのかな?

「、、人じゃないけどね。アンドロイド。まあ可愛い人だったかな、、?アネモネさんっていったけね」

正直いって逃げるように自室にこもったから、彼女の顔をあまり見ていなかったのは隠しておくことにした。だってユリにからかわれそうだったから。エリカは急に隣の部屋のアンドロイド≒人の存在が恥ずかしくなって顔をうずめてしまいたくなった。メンバーの反応を見るに、観察官が家に来たのは私だけだ。あの人と二人暮らし、、生身で会話したり、ご飯を食べたり、何なら一緒にお風呂に入ることもあるかもしれない。そんなことを今日から、今からしなきゃいけないなんて!顔が紅潮していくのが自分ながらにわかって、エリカはカメラをオフにして傍らにあった枕に顔をうずめた。家族よりも長い間、一緒に過ごすのだ。

「照れてやんのー」

ユリがくすくす笑っている。顔隠して感情隠さずとかいう頓珍漢な諺が流れ星みたくよぎった。

「うっさい!」

エリカは照れた顔をなお覆い隠すように声を張り上げていった。




「午後一時の定例区内放送を行います。本日の天気は晴れ、午後4時より雨。気温は15℃を予定しております。感染者数は8名、うち1名が区内の共同防疫センターを利用していました為、当該施設利用者宅には本日午後5時よりお伺いします。隔離期間は3か月です。訪問後の外出は法律により禁錮5年または処理が行われる場合があります」




 四限の先生は時間に厳格な人だったから、一秒も余らないで講義は終了した。今日ばかりはエリカは先生を恨みたくなった。他の先生なら五分延長するとか、珍しくないのに。エリカは彼が裏で「ロボット先生」と呼ばれていたのを思い出して、そんな未来は必ず起こらなかったのだと溜息をついた。

「あの人とご飯一緒に食べなきゃいけないんかな?さすがにずっと喋らないのは可哀想だし、、でもなあ」

エリカは天井の中途半端に明るい照明を仰いだ。昨日まではユリを誘ってご飯食べてたけれど。とあれこれ逡巡しているうちに、扉が軽く叩かれて

「エリカさん、昼食はどうしますか?」

と朗らかな声が聞こえる。体躯も心もみなエリカより二三歳年上の女の子のように設計されているけれど、彼女の声だけはどこか自分よりあどけないような気がして、エリカは緊張がほぐれていくような気がした。

「すぐ、、いくよ」

エリカはコンピューターの電源を落とした。





 記念すべき二人の出会いの日の昼食は何とも味気のないものだった。当たり前ではあるのだけど、エリカは少し悲しかった。ほんの、少しだけ。エリカたちは「外」の世界に出ることを許可されていない。高校生活三年間は基本的に無機質なこの部屋で暮らし、時折大学の附属病院を思わせる広いのに狭く、明るいのに暗い校舎内を貧しい影をさして散策することしかできない。だからこそ、日常の機微は楽しんでおきたいと思うのだ。エリカからすれば、新しい同居人の存在はとりわけ大事件だ。それなのに、世界は何事にもない日常を未来に織り込んでいく。人間というのは、まして高校生というのはこれほどちっぽけな存在であるのだ。存在していなくても、していても、世界は廻るのだ。当たり前の話だから、もう言わないことにする。

「ごめんね、今日来るってわかってたら、ケーキとかも取り寄せるんだけどね」

エリカはうつむき加減で、宅配された昼食の入った袋を開けた。今日はブロック状のレーションだ。昔はかたちがある昼食が主流だったみたいだけど、この世界の人間はそれらに興味を示さなくなったみたいだ。食事の本質は適切な栄養補給にある。健康で長生きし、昨今蔓延しつつある新型伝染病に耐性のある人間こそが理想形であるという御宣託。

「ケーキ、、ですか?どうして、、」

背後で彼女が独り言のように言った。その言葉はよれよれの紙飛行機みたいに不安定に滑空して壁にあたった。墜落。そうか、彼女はアンドロイドだったとエリカは思い直した。とめどない日常に石を投げるつもりはない。日常を毀損し、非日常の日々を歓迎することはしない。それはもう、経験したから。でも、その日常を同じ行為の繰り返しにしないことが人間であるはずだ。今の世界はそれを忘却しつつある。

「アネモネ、あなたが来てくれてわたしは嬉しいよ。さ、ご飯食べよ」

アンドロイドは人ではない。けれど、人に限りなく近い存在だ。もう数年後には人になることが出来るかもしれない。近い昔、この国の文化を担ってきた数々の作家が未来を想像し、人とロボットが共存する世界を描いてきた。彼等が描くロボット・アンドロイドは現代のそれらよりももっとメカニックだけど、人々に差別感情はない。同じ方向を向いて生きている。エリカはアネモネに人間というものを伝えたいと思った。どちらかが上位であるというのではなく、どちらともが対等で、退屈な日常を同じ運命へ歩む存在であるのだと。





 午後の講義を半分寝て過ごし、遠く「外」の世界の機械音の漣のみがこだまする静寂な部屋の天井を仰ぐ。目を閉じる。こうしていると自分が透明な、この世界を動かす叡智たる人間の存在しえない脱落した部品であるような気がする。人間以外のすべての生命が何かしらの存在理由を証明されているのに、自分だけ意味を見出せないことの滑稽さを受け止める勇気はエリカにはなかった。アネモネはどうだろう。彼女は自分自身の存在をどのように思っているのだろう。端的な比喩に導かれた結論が脳裏によぎる。彼女は人間の要請で誕生したのだ。ペーパーナイフのお友達。こういうのを考えるのはよそう。まだ空は暮れてさえいないのだから。




人間はできる限り幸福で生きていくべきだ、と一層の蒼でどす暗い闇の淵で裸電球の天井を眺めながら思った。けれど、それは嘘だった。いちど苦しみや悲しみを知った人間は幸福では満足出来ない。身体の裏で不幸が刃を突きつけてくるから。だんだんと不幸の穴ぼこに落ち込んでいく。蟻地獄のようではなく、自分から降下するのだ。




 大規模な天候操作システムの不具合で、春先だというのに大雪が降った。白い窓ががたがたと軋み、向かいにある第Ⅱ校舎も見えなくなった。そのためだろう、ふとタブレットを見ると地下通路の通行許可がおりているほど、区内は閑散としていた。大人たちでさえレミングみたいに丸まって自宅に籠もりきりなようだ。あるいは伝染病の患者が見つかっただろうか。エリカは両親に丁寧に手紙をしたためて私的運送を頼むことにした。エリカは鉛筆ではじめ鉛筆で書いてから万年筆で清書することにした。長文ではあったけど、内容自体はメールですぐ送れるようなものだった。けれどそれでは何となく良くない気がして、エリカは手紙を書いたのだった。今日起こった出会いをかたちにしたかったのだろう。





「あらためて、初めまして。アネモネです。内務省教部局所属のアンドロイドです、、、なにか質問はありますか?、、、、特技ですか。私は家事全般ができるように設計されています。ですから、それが特技、、かと。あ、あと私はこの家の全部屋に間接的にアクセスできます。ですから、今日の午後の講義のときにエリカさんが居眠りしていたのもばっちり確認しています。、、やめて欲しい?それは仕事上困りますが、まあ善処しましょう。エリカさんも、講義中に寝てはいけませんよ。、、好きな食べ物ですか?私の好きな食べ物は苺です。あまおうです。熟れて甘くなった苺が好きです。それから風呂に入るのが好きです。清潔を好みます。私は生体細胞で構成されたアンドロイドですがもし普通のロボットさんでしたら、、水に濡れただけでショートしちゃいますから、風呂には入れませんね、、あ、冗談ですよ?苦手なものはありません。しいて言うなら、汚いのは苦手ですね」




「は、初めまして。櫟エリカです。都立北西中学から来ました、、って知ってるんですか、、じゃあ私自己紹介する意味ないんじゃないですか、、?あ、ああ活動記録のため、、。好きな食べ物は松茸ご飯です。まあ、あんまり食べたことはないんですけど、すっごく美味しくて。それから甘いものが好きです。ケーキとか。嫌いなものは、流動食とか固形のレーションとかカプセル錠剤とかです。かたちを喪失した食べ物は食べ物じゃないです。苦手なことは、、会話です。ある程度仲良くならないと意思疎通は難しいかも、、、え、ちゃんと出来てるって?えへへ、まあ自己紹介だけは何回もしてきましたし、、それに、アネモネ、、さんが親しみやすかったからですよ、、」




 機関の統計が発表された。子供の減少に歯止めがかからない。思えば同世代は伝染病で沢山犠牲になった。わたしが生き永らえたのは奇跡だ。O先生に出逢わなければ、わたしは死んでいた。子供たちの数は、ついに十万を割るようになった。わたしは何をすればいんだろう。そもそも、将来生まれてくる子供たちは、果たしてこの世界を愛してくれるだろうか?わたしは、今までの自分のが世界を悪しき方向へ降下させたように思われてならない。未来の子供たちは、世界を愛してくれない。わたしを、愛してくれない。それどころか、わたしを憎み、わたしを忘れてしまうかもしれない、わたしという存在があってはならない世界の汚点として歴史から抹消されるのだ。後悔しても、しきれない。わたしという愚かしい存在がこの世界に生を受けたことをただただ恥じるばかりだ。駄目だね、こんなこと書いちゃうのは。やっぱりわたしには矛盾するもう一つの思いを隠すことは出来ないようだよ。アネモネ。今度、わたしの話を君にしたいと思う。星が堕ちるまえにね。













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