第17話

「綾華が生きてる?本当ですか?」


警察の人は、敵意剥き出しのままニコリとしながら

「もう、殺してしまったんですか?」と聞いてくる。

「私は、何もしていません」


「では、昨日の何をしていたか、教えていただけますか?」


「昨日は、部活で文化祭に向けた準備をしていました、立ち稽古とかセット作りをしていました。

家に帰ろうとしたとき、

昨日人を殺したんだ、という同級生がいたので、不審に思ってついていきました。」


そして、昨日の出来事を説明する


「その同級生の名前は?」興味なさそうに聞いてくる。


「南出光です。」


「あなたは、多田野光くんとやらについていき、そこでA駅の終点の近くにある森の中で、自殺を

図ったということですか?支離滅裂じゃあないですか、大体、不審に思ったと言うなら、警察に連絡するべきですよね?」

大きな声でまくしたてられる。


実際に連絡するべきだったし、意味がわからない

ことを言っていると思うので黙り込むしかない。


でも、私は、本当に何もしていないそれだけが確かなんだ。


「相田さん、彼女、目覚めたばかりですし、あまり落ち着けていないでしょう。また出直しませんか?」と今まで黙っていた、もう一人の警察が口をひらいた。


「それもそうだな瀬戸」と相田さんと呼ばれた人が一言言って退出していった。


「多分、明日の昼ぐらいにまた来ると思うから、考え整理しといてね」と瀬戸と呼ばれた人が優しく声をかけてきた。


「分かりました」


「絶対、大丈夫だからね」

と去り際に一言残して退出していった。

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