僕らの毎日

坂中祐介

第一章

第1話

 初めまして。

 坂中祐介でございます。

 カクヨムで、エッセイを書くのは、初めてです。

 そして、緊張をしていますが。

 …

 人間、何から言えば良いのかまだ、分かっていません。タイトルは、「人間科学」なんてしましたが、僕は、ほとんど、これは、人間科学よりも哲学的なもの、というよりも、ボヤキだと考えて頂けたら幸いです。

 …

 さて、と思います。

「小説を書くにあたり、どんな本を読んでいますか?」

 と僕に、聴いた人がいます。

 この質問は、僕が、30代のときでしたが、どう言えば良いのか分かりませんでした。

 しかし、50歳前後になると、分かります。

 例えば、古典ならば、僕は、ドストエフスキー『罪と罰』をよく読んでいた。ただ、僕は、ラスコーリニコフに興味があったよりも、ラスコーリニコフとソーニャが、シベリア流刑になって、そこで、ラスコーリニコフが、旋毛虫病になって苦しむのが、一番、大きな興味があった。

 または、世界規模で繰り広げられる人同士の争いもそうだったと思います。

 そして、ドストエフスキー『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』などを通して、「人って、色んな人がいるんだぞ」と言っているのが、僕は、個人的に好きだった。僕の一部の小説には、そんなからくりがある。

 ただ。僕は、ドストエフスキー『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』なんて書けないと言える。

 僕は、あんな小説家になれないと分かる。ポリフォニー小説は、ドストエフスキーしか書くことができなかったというのは、僕は、理屈ではないけど、何となくそうだと思う。

 勿論、どこがそうか、なんてここではまだ言えないように思う。

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