第17話 レン、語らう

 あたし、久しぶりにロロやマミと語らったわ。


 お腹に赤ちゃんがいるから、大した事もできなかったのよね。だから、二頭が来てくれて嬉しかったわ。


『レン姉ちゃん、久しぶりだね』


『うん、マミもね』


『あたし、姉ちゃんの赤ちゃんが心配なの。元気に生まれてくれるかなって』


『……マミ、凄く気にしてたのね。あたしも気になってはいたの』


『うん、ロロ姉ちゃんが言ってたの。レン姉ちゃん次第だって』


 あたしはマミの言葉に驚きを隠せなかった。何というか、ロロやマミも大人になったわね。


『そうなのよね、あたし次第ではあるわ。心配を掛けて悪いわね、マミ』


『うん、ロロ姉ちゃんとも話してみる?』


『分かった、呼んできて』


 マミは頷くと、ロロの所に行った。すぐに、ロロは泳いできたわ。


『レン姉ちゃん、久しぶり!』


『うん、本当に久しぶりだわ』


『マミが言っていたと思うけど、あたしもね。レン姉ちゃんが心配だったのよ、元気なさそうだったし』


 あたしはロロの言葉にジインときた。妹達なりに、考えてくれていたのね。しばらくは三頭で語らうのだった。


 ロロやマミはお魚をもらいに、メインプールに戻って行った。代わりに、カールが来る。


『レン、ロロちゃん達と話はできたみたいだな』


『うん、久しぶりに楽しかったわ』


『そっか、俺も安心したよ』


 カールはそう言って、あたしに近寄る。傍らに寄り添ってくれた。


『気分はどう?』


『……いいわよ』


『なら、もう休もう。夕方だしね』


 あたしは頷いた。カールと二頭でしばらくはのんびりとしていた。

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