ターン4-6 現世遥


 俺の操る召喚獣デッキの根本的な戦い方は、潤沢な手数による手厚いサポートによる戦略的なビートダウン戦法だ。

 相手の動きに応じて、様々なサポート系のマジックカードを使い、場に展開している召喚獣を支えながらアドバンテージを稼いでいき勝利を掴みとる。

 今の俺はマジシャンとして戦う事はなく、召喚獣を操る召喚術士(サモナー)として戦っている。


「サモン! 聖霊龍シャンバラ降臨!!」


 そして心の魔人を相手に戦ってくれる相棒こと、俺が手に掲げるカードから顕現(サモン)する聖霊龍シャンバラがその姿を聖なる光と共に姿を表した。


『キュルゥォオオオオン!!』


 聖霊龍シャンバラは他の召喚獣とは違ったある特性を持っている。

 条件が成立した瞬間、シャンバラはマジックマスターズの中で最強クラスの召喚獣として覚醒することになる。


――覚醒状態に持ち込む為にも如何にして。相手のアクションを上手くコントロールするかだよな……。


「ぎゃははは、そんなちびっ子の竜で何が出来るんだってんだよ。俺様のこの寄生獣達が今か今かとお前のその雑魚の竜を支配したいとデッキの深淵から俺に語りかけてきているぜぇ!!」


――奇しくも同じように奴はカードと対話するタイプの魔人だったか……これは……興味が湧く奴だ……。対戦後に話せるなら聞いてみたいな。


 とはいえ気を抜いてマジシャンズバトルをしてはいけない。

 相手のデッキを効果でトラッシュして破壊する禁止級テーマ『寄生獣』デッキは、そのあまりのデッキ破壊ギミックが強力すぎるあまりに、マジックマスターズでは関連カードの殆どが制限や封印指定マジックに指定されている。


「そんなチビのドラゴンにこの寄生獣カード達が通用すると思うなよ?」

「それくらい分かってる。お前の禁止カードだらけのデッキは。そいつがトップ環境だった頃によく相手をしていたからよく分かってる」


 CSに出場する自分でも対面は避けたいデッキだ。


『目に見えないカードを引いたときに感じる恐怖』を相手プレイヤーに与える。


――ドロー宣言する時のタイミングを見逃すと。寄生獣カードのアドバンテージに引っかかって不利になる。ならこの局面でシャンバラを運用するならどうする?


「先行はお前からだ心の魔人」

「ほう、わざわざ俺様に先攻を譲るとは、ずいぶんと余裕のある戦い方が出来る手札を持っているようだな」


――俺の手札にはシャンバラのLP回復するカードや。属性攻撃を強化するエレメントマジックが来ている。順番を考えると耐久値を上げる方が良さそうだ。


 シャンバラのLPが0になれば負ける。俺のLPをシャンバラが背負っている状態だ。

 シャンバラが保有する初期のLPは20と、他の召喚獣より高く設定されている。

 召喚獣には特性効果(スキル)がある。

 シャンバラの場合は『聖霊龍の祝福』で、その特性は防御寄りの効果をしており。


【相手の発動で受けた効果を、自身が所持する持ち物を一枚トラッシュする事で無力化できる】


 つまり、こちらで渡す持ち物の数に応じて相手の妨害行為や除去行為などを回避する事が出来るわけだ。


――スキを伺ってワンキルで仕留めよう。まずは。


「食料系のカードを持たせて持久戦に備えよう」

『ボク。食いしん坊じゃないんだけれどなぁ』


 とぼやいてくるので。


「まあ、食料系のサポートカードを持たせておいた方が安定して戦えるから仕方が無い」


 その方がダメージを受けた時に持ち物カードの効果の発動を宣言してトラッシュした後に、受けたダメージを回復する二段構えがとれるので戦略的にありだろ。


「さっきからひとりでブツブツと何を言ってる」

「俺のターンでお前を倒すプランを練っていたところだ。聞きたいか?」

「バトルが終わった後に聞いてやっても良いぜ! 決めたぜ。最初はこのカードの効果でお前を恐怖に陥れてやる」


――来るっ!!


「俺様のアクションフェイズ。俺様は手札の『虫下し剤』と『寄生獣・アニサキス』2枚を組み合わせてチェインアタックを宣言する。『虫下し剤』の強制効果により、お前はこのマジシャンズバトルにおいて、アクションフェイズ前に必ず1枚デッキからカードをドローをしなければ強制的にターンを終了する事になる。そして更にもうひとつ。『寄生獣・アニサキス』のカード効果により。いまお前のデッキに送ってやったぜ。ありがたく俺様の可愛い寄生獣カードを受け取りなぁ!」

「宣言なしだ。うぇ……毎度これやられるのキツいんだよなぁ……」


 おぞましい形をした寄生虫の化け物が姿を現して自分のデッキの中に入り込んでくる。


「寄生完了。さあ、これでお前はランダムにシャッフルされたデッキの中から寄生獣のカードを引き当てる事が出来るかなぁ? その度にお前は地獄を味わう事になる。楽しみだろぉ? これからお前は俺様の支配下でマジシャンズバトルをするんだぜぇ?」

「…………」


 人の心を支配する事に対し貪欲なまでに渇望する。


――そういう対話を心の魔人は俺に望んでいるのか……なんて卑劣な考えだ……!!


「誰彼と構わず。お前は人を支配をしないと自分を満たせないのか……悲しい奴だ……」


 それからワンキルプランを取りやめ、じっくりとダメージを与えて相手を倒すプランに変更し数ターンが経過する。

 俺も相手の発動した強制効果でドローをしており、相手にアドバンテージを稼がせているリスクを背負ってはいる。


「くっ、寄生獣アニサキスの永続効果により、シャンバラのLPは20から30に減少する……」


『うぅ……お腹が痛いよぉ……!』


――すまんシャンバラ……少しの辛抱だ……。


 すかさずチェインガードを宣言し、こうすることで即時発動の権限を奪取することができる。

 シャンバラにメディカルマジック『万能漢方薬』を使用してダメージコントロールを図る。


――あと三つで行けるっ!


 万能漢方薬の特殊効果により、シャンバラにとりついたままの寄生獣アニサキスはその体勢のまま徐々に衰弱していく。


「うーん、俺様の芸術的なコンボを台無しにしてくれるとは如何なものか」

「万能漢方薬の追加効果によって。寄生獣アニサキスは消滅してトラッシュゾーンに送られる」


 アニサキスは宣言通りに息絶えて姿を消した。


「俺のアクションフェイズに入る。俺は手札の『元気の源・力のおむすび』をシャンバラに与える事を宣言する。チェインは?」

「いいぜ。宣言なしだ」


 発動宣言の後に大きな美味しそうなおむすびがシャンバラの目の前に現れると。


――うまうまうまっ!


 シャンバラが美味しそうにバクバクとそれを食べ終える。

 食後、シャンバラは俺にを視てコクリと頷いてくる。


『あと二つで行けるよ!』


――シャンバラが持っているカードは『攻撃回数強化』、『万能漢方薬』、『元気の源・力のおむすび』の3枚だ。


 やれないことはない。だが、1回のアクションフェイズでシャンバラに持ち物を持たせる事が出来るのは通常だと1枚のみとルールで定められている。


――仮に相手がもしイカサマや不正行為を前提としたデッキを組んでいたらどうする?


 それを考慮すると作戦を切り替えて早めに決着をつけた方が望ましいか。


「さあ、次の寄生獣の恐怖をお前にくれてやるぜ。俺様のアクションフェイズだ」


 心の魔人がターンに移り、手札の真ん中のカードを抜き取り宣言してくる。


「俺様はこの『寄生獣・ロイコクロディウム』を使い。お前のデッキの中に寄生させる事を宣言する」


――カウンターマジックは持ってないが。このカードなら何かできるかもしれない。


 すかさず俺はアーマードマジック『勇者の鎧(ブレイブ・アーマー)』を手札から抜き取ってチェイン宣言を行使する。


「俺はアーマードマジック『勇者の鎧(ブレイブ・アーマー』を自身に装備して発動を宣言する」

「……効果を説明しろ」

「このカードを装備している限り。お前の発動したカードの効果を受けない」

「状態耐性付与のアーマードマジック……なるほど、よく考えたものだ。ずるいな」


――でしょうね。俺も普通のバトルだったら思ってた。


「カウンターマジックなどのカードの発動の宣言が無ければそのまま装備をする」

「チェインはなしだ……」


 足並みが乱されたことで心の魔人は思考を巡らせているようだ。


――普通に戦えば良い好敵手のカードゲーマーとして見ることも出来るのが残念だな……。


 良きライバルとして互いにカードを交えた対話ができただろうに。


――アーマードマジック『勇者の鎧』


【このカードはチェイン宣言をするタイミングにも発動ができる。】

【・このカードは発動して五回目のアクションフェイズ終了後まで発動したマジシャンの装備となる。】

【・このカードを装備するマジシャンは相手のマジシャンが発動を宣言したカードの効果を受けない】

【・このカードを含む、手札の『勇者』と名のついたカードに応じて。受けるLDを1枚ごとに5ポイント軽減できる】

【・このカードは場から離れた場合に限りトラッシュゾーンに送られずデッキに戻る】

【・アタックコスト2・ガードコスト10】


――俺のデッキの中にある勇者のカードは残りひとつ。誘発マジック『勇者の領域(ブレイブ・フィールド)』だけだ。


 このカードを入手した経緯を思い出す。

 先日にナンパ男である北条孝に待ち伏せされる形で再開する事になり、その際に彼から3本マッチ型マジシャンズバトル勝負を持ちかけられて勝利した。

 その後に彼から友情の証という名の戦利品として誘発マジック『摩天の領域』を受け取る事となった。


『一馬の兄貴と俺はこの1枚のカードにある絆で繋がっております! 応援してますよ兄貴! あのレディをよろしくお願いします!』


 北条孝は普通に良い奴だった。


――勇者のカードは引かれ合うモノでもあるのかな……?


「お前のターンだ結城一馬。さぁ、俺様のカードの強制効果で苦しめぇ!」

「俺のアクションフェイズの前に強制効果によるドロー」


――とりあえず虫下し剤の効果でリソースについては問題ない。


 心の魔人が最初に発動した『虫下し剤』の効果によって毎ターンドローしているので手札が潤沢にある。


――耐久勝負に望んだのはこれを狙っていたからだ。こうすることでこの勝負に勝つことができる。


「よし、これで勝てる」

「と思っただろ? 残念だったな」

「はっ? まだ俺はカードの発動の宣言なんてしていないぞ?」


 心の魔人がおかしな事を言い出してきた。


「俺様は魔人の力を行使し、手札の魔人カード『心の支配』の発動を宣言する。この効果に対してお前はチェイン宣言ができない。さぁ、お前の手札をよくみせろ」

『ボクを支配するのではなくて。手札を支配する……。まさか勇者様の手札の中には……っ!?』

「……理解できない……なんで俺のターンなのにあいつが自分のターンみたいに動いているんだよ……」

「言った筈だ。俺様は魔人の力を行使してお前のターンを俺のターンなるようにすり替えたのさ」


――ターンスキップ能力を使ってルールをねじ曲げるだなんて小癪な……っ!


 醜悪に満ちた心の魔人の笑みを前に心臓が激しく鼓動する。


――よく分からない事が目の前で起きているのは理解出来た。


「だが俺は勇者の鎧の効果でお前のカードの効果の受けない。血迷ったのか……?」

「馬鹿が。これはお前達人間が競い合うようなスポーツなどではない。正真正銘、命を掛けたデスゲームだという事を教えてやるよ」

「要するに、追い詰められたからズルして勝とうとしているだけじゃねぇかよ」

「ふん、黙ってろ。どのみちお前はこのターン。俺様の魔人の力で手札のカードを全てトラッシュする事が決まっている。さあ、考えろ。チェイン宣言はあるかなぁ? ないよなぁ?」


 とはいえ、俺も禄でもない事で死ぬわけにもいかないし、強いデッキを相手に手加減なんてするつもりなんてしない。


「それはどうかな?」

「何?」

「俺はこの瞬間を待っていたぜ!」


 すかさず手札のこのカードを抜き取り相手に見せて発動を宣言する。


「そ、そのカードはっ!?」

「このカードは。相手がマジシャンズバトルのルールに介入する行為を行った場合に発動が許されている特殊な一枚だ。誘発マジック『勇者の領域』の発動を宣言するぜ!」

「チェイン宣言が出来ないルール介入型の誘発マジックカードだと……あり得ない……!」


 心の魔人が知らないカードの効果に翻弄されている様子を見て思わずニヤリと笑みがこぼれる。


「どうして魔人であるはずのお前がその忌まわしき勇者のカードを。1度は運が良かっただけだろう。だが、バトル中に2度も勇者のカードを使うとどうなるか判ってるのか? 俺様には理解が出来ない……」

「どういうことだ?」

「そのカードは俺達のような魔人にとって呪われた1枚のマジシャンズカードだ……使用すれば莫大な代償を支払う事になる……」


……更に心の魔人が説明を続ける。


「貴様が使う『勇者』のカードは魔人が使うと最悪の場合、その場で砂の像になって死ぬらしい。もし仮に、運良く1枚でも使えたとして。その代償として失われる者は自身の寿命の半分であり。2枚も使えるとなると分かるよな?」

「死ぬだけって言いたいのよ?」


――よく分からない事を説明されても聞く価値がなさそうだな。


 なので容赦なく場に勇者の領域を展開する。


「さて、勇者の領域の効果処理が始まる。この瞬間からターン終了まで相手はルール上における全てのカードの発動宣言が出来なくなり無力化される。そしてチェインに宣言も出来なくなる」

「つまり俺様はこのままターンエンド宣言のみしか出来なくなる……ありえない……」


――絶句という表情をしているな。当然だ。勝つために俺はこの手札を大事に持っていたんだ。


 確実に相手を屠れる手札をストックする事がこのマジシャンズバトルにおいての勝利の秘訣だからだ。


「という事で俺のアクションフェイズに入る。っとその前に虫下し剤の効果でドロー宣言だな」

「や、止めろぉっ!!」

「ドロー!」


 デッキの上からカードを1枚ドローをしてそれを見た瞬間、俺は神引きを確信した。

 その1枚を見つめて、脳内で思い描く引いたカードから始まる勝利の方程式への回路を繋げていき解答を導いてゆく。


「俺はサポートマジック『トラッシュロールバック』のカード効果の発動を宣言する!」


――サポートマジック『再利用携帯術(トラッシュ・ロールバック)』


【・このカードは使用後に裏側でトラッシュする。】

【・対象とする召喚獣を指名した後に発動する。その後。トラッシュゾーンのカードを対象の召喚獣に対し、召喚獣の持ち物が合計で7枚になるように持たせる。】


「このカードの効果により、シャンバラはトラッシュゾーンのカードを用いて持ち物を増やす事が出来る。そして処理の後にお前は敗北する」

「……まずい……無理だ……とても敵わない……あの召喚獣が目覚めてしまう……!」


 シャンバラの真の姿をお披露目する準備は整えた。


『お願い、ボクの名前を呼んで欲しいな勇者様!』


 空へと駆け上って行ったシャンバラを改めて見つめて目を閉じる。

 覚醒したシャンバラを呼ぶには再召喚宣言(リ・サモン)をする必要があり、俺は拳を胸に当てると共に口上を唱える。


「天翔る龍の閃き。その聖なる最強の力でもって邪悪なる心で人を惑わす魔人を討ち滅ぼせ。覚醒せよ、世界最強の召喚獣。大聖霊龍シャンバラここに降臨!!」


 厚い雲が空に広がると共に光のカーテンが地上に降り注ぐ。

 そして雲の切れ間から聖なる光と共に地上へと羽ばたきながら舞い降りてくる大聖霊龍シャンバラの姿を目にする事になり。


「久しいな。お前のその雄々しき姿……」


 いつ見てもふつくしいと思える。

 神々しい光を纏う巨大な龍が優しい羽ばたきと共に俺の前で降り立つと、


『我も久しく感じる。君からとてもなつかしい匂いがするな。感動の再会とも言うべきだろう』


 と言ってシャンバラが哀愁を漂わせてくるので。


「共に戦おう。目の前の巨悪を倒せるお前の力ならそれが出来る」


 そうシャンバラに共闘を持ちかけると、彼は俺を見据えたまま小さく首肯した。


「さあ心の魔人。俺はこのアクションフェイズを終了する。次の俺のアクションフェイズが始まった瞬間。お前はこの聖なる龍の一撃により敗北する。抗ってこい、お前の全力でもって捲ってみせろ!」

「く、くそぉ……っ!」


 次のターンで自分が逃げられないと確信をし、敗北を前にして心の魔人は取り乱した様子で手元のカードを眺めて解決手段を見出そうとしている。

 が、しかし。


「抗えない……そいつを捲れる札が……ない……ターンを終える……くそぉ……!」


 心の魔人の運が尽きたようだ。


「さあ、お楽しみはこれからだ心の魔人! この一撃を受けろ!」

「や、やめろ……! わ、悪かった。調子に乗ってお前の女をコレクションしたいとと言ったのが良くなかったんだろっ!? 素直にお前と話をしていれば良かったんだ!? だから、命だけは見逃してくれぇ!!」

「……もう命乞いフェイズは終わったのか?」


――後で教えてやるよ。お前の敗因は何だったのか。


「し、死にたくないっ、ひいぃっ!!」


 デスゲームから逃亡を図ろうとする心の魔人の姿を前にして大きなため息が出る。


「俺のアクションフェイズ」


 気持ちを切り替え、遠くに逃げようと走る心の魔人に対し、ラストターンとなる最後の攻撃の宣言をする。


「大聖霊龍シャンバラの隠された効果を発動する。この効果により相手はその場で行うリアクションを全て行う事ができない」


 シャンバラの特殊能力の発動により、心の魔人はその場で転倒すると共に腰を抜かした状態で俺達を前に凝視して悲鳴を上げる。


「さあ、覚悟しろこの寄生獣野郎ッ!! お前の支配はもうこの瞬間で終わりを迎える。大聖霊龍シャンバラの攻撃宣言。聖なる咆哮ホーリィーバースト!!」

「うぎゃあああああああああああああああああ!!」


 聖なる光の破壊光線が心の魔人に襲いかかり、絶叫のサウンドと共に心の魔人はその後、1枚のカードを地面に落とすと共に、砂の像と成り果てて風の中へと消え去っていった。


「お前の敗因は、俺の愛する遥を引き剥がした上に手に収めようと考えて油断していた事と」


 何よりも大事な事をその場で語る。


「俺は悪人に負けたことが無いんだよ」


 まあ、追い打ちで伝えるとするならば。


「俺を怒らせたらこうなることを覚えておけ……馬鹿野郎……」


 良きライバルになれたかもしれないマジシャンを目の前で失ったことに心の涙を流した。

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