第2話 ストレチア②

 案の定、家の中には誰もいなかった。

それをいいことに、僕は家中を物色し始めた。

物色と言っても別に金目の物に興味はなかった。

ビリアを愛しく想う心と彼女を自分のものにできない現実の狭間で苦しむ僕はひと時の安寧を求めた。

そんな僕が手に取ったのは……ビリアの下着。

しかも風呂場で脱ぎ捨てられた彼女の痕跡が残ったもの。

母親の可能性もあったけど、一緒に脱ぎ捨てられている服は紛れもなく彼女の物だからそれはまずない。


「ビリア……」


 僕は高鳴る胸の鼓動を押さえつつ、下着を顔に押し付け……残っていた彼女の香りを鼻孔いっぱいに堪能した。

まるで彼女のぬくもりに包まれているような幸福感に浸ることで、残酷な現実から逃げた。


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 時間や台風のことなどすっかり忘れ……気が付いたら下半身丸出しのまま風呂場で横になっていた。

汗だくで息も荒いけど心地よい疲労感だ。

今までのしかかっていたさまざまな負の感情を一気に吐き出したことで、言葉に表せない解放感が僕を包み込む。

いっそ永遠にこのまま時間が止まってほしいとさえ思う。


ギギギ……。


 だが甘い夢はいつか覚める。

自然の驚異に耐えきれなくなったビリアの家が悲鳴を上げ始めた。


「やっやばい!」


 僕は急いで下着とズボンを履き、大急ぎでビリアの家を出ようとした……が。


「うわぁぁぁ!!」


 玄関を出る直前、玄関にあった靴箱が僕を押しつぶすように倒れてきた。

頭に当たらなかったのは幸運だったが、僕は玄関から身動きが取れなくなってしまった。

靴箱の見た目は小さく見えるが、重量がかなりある。

少なくとも今の僕では押し上げることはできない。


「誰か……誰かぁぁぁ!!」


 必死に助けを求めるが、外はどしゃぶりと強風に支配されている。

僕の叫び声なんて簡単に消されてしまう。

その上、ビリアの家はいつ崩壊してもおかしくないレベルに傷んでいる。

このままじゃ、崩壊した家の下敷きになってしまう。

そうなったらまず命はない。

いやだ! 死にたくない!!

まだ死にたくなんかない!!


「ストレチア! どこだ!?」


 雨と風に包まれた世界から現れたのはアネモネだった。

彼は僕の名前を呼びながら辺りを必死に探している。


「あっアネモネ!!」


「ストレチア!」


 僕に気づいたアネモネが一目散に駆けつけてくれた。


「大丈夫か!?」


「はっはさまれて動けないんだ……」


「待ってろ!」


 アネモネは僕を押さえつけている靴箱に手をかけ、靴箱を持ち上げることで少し隙間を作ってくれた。


「出られるか!?」


「うっうん!」


 僕は這いつくばって靴箱から抜け出すことができ、そのまま外へ出ることができた。

助かったと安堵していると……。


「うわぁぁぁ!!」


 ついにビリアの家が崩壊し、玄関にいたアネモネを押しつぶしてしまった。


「アネモネ!」


「うっ!……」


 アネモネはとっさに外へ逃げようとしたみたいだけど、両足が瓦礫の下敷きになっていた。

生きてはいるみたいだけれど、ぐったりしている。

瓦礫も僕1人の力で取り除けるレベルの量じゃない。

そんなアネモネの姿を見ながら僕は思った。


”このままアネモネが死ねばビリアは僕の物になるんじゃ……”


 僕はアネモネの死を願った。

だってそうすれば、ビリアのそばにいる男は僕だけだ。

絶たれていた望みがわずかに光を取り戻した。

僕がこの場を黙って離れたら、アネモネを助ける人間はいない。

そんな考えが頭をよぎった時……。


「アネモネ!!」


 雨と風の中をビリアが走ってきた。

彼女は僕にわき目も降らず、がれきの下敷きになっているアネモネの元へと駆け寄っていった。

僕がいるのに……彼女にはアネモネしか見えていないんだ。


「アネモネ! 返事をして!!」


「びっビリア……」


 何度もビリアが呼び掛け、アネモネは絞るような声で答える。

アネモネが生きていると分かった途端、ビリアは安堵したかのように目から涙をこぼした。


「もう大丈夫! 私がそばにいるから……。 ねぇストレチア! 私はアネモネを見ているから、みんなを呼んできて!」


「わっわかった!」


 ビリアに言われるがまま僕は助けを呼びに走った。

彼女がいなければアネモネを放置して鉱山に避難しようと考えていた。

あいつさえ死ねばビリアと僕は結ばれる……いっそビリアが来る前に僕がとどめを刺しておけばよかったとさえ思う。

わずかに僕を照らしてくれた希望の光は、再び闇の彼方へと消えていった。


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 それから僕は鉱山へ向かい、両親に僕の無事を知らせることができた。

そして、鉱山内のみんなにアネモネのことを伝えた。

アネモネを慕う大勢の人たちが彼を助けようと台風の中を走っていった。

下手をすれば自分が命を落とすかもしれないのに……これもあいつの人徳故なのかもしれない。

僕は台風が怖くて同行することができず、鉱山の中で大人しく吉報を待った。


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 翌日……台風は過ぎ去った。

村はボロボロで僕の家も見るに堪えない姿になっていた。

アネモネはというと……村の人たちの手によって瓦礫からどうにか抜け出すことができたらしい。

島の診療所に運び込まれてなんとか命に別状はなかったらしいが、長時間瓦礫の下敷きになっていたのが原因で足に毒素がたまって壊死を起こしていたらしい。

結果的にアネモネは僕の命と引き換えに両足を失ったんだ。

ビリアは冷たい雨にずっと打たれ続けていたのが原因でひどい風邪を引いてしまったらしい。

彼女もアネモネと同じく、島の診療所で治療を受けている。


「アネモネ……僕のせいで……ごめん!!」


「気にするな……お前が悪いんじゃない」


 見舞いに尋ねたアネモネは僕を責めなかったが、顔から生気を失っていた。

まあ当然と言えば当然だな。

両足を失って漁師の道は絶たれ、まともに生活することもままならないんだからな。

島のみんなもアネモネが足を失ったことを知って悲しんでいた……。

だけど、僕にとってこれは朗報だった。

これでビリアとアネモネの結婚は破談だ。

だってそうだろ?

両足を失った男なんて荷物になるだけだ……一緒になった所でビリアが苦労するのは目に見えている。


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『そういう訳でビリア……アネモネとの結婚は白紙にしたよ』


 ある日……ビリアの病室から聞こえてきたのは彼女のの父親の声。

見舞いに来た僕は思わず足を止め、思わず扉に耳を当てて会話の一部を盗聴した。


『どっどうしてそんな……』


『彼は両足を失ってしまったんだ。 もう彼にお前を幸せにする力はないよ……気の毒とは思うがな』


『待って! 私、何も聞いてない!!』


『お前は熱にうなされてそれどころじゃなかったんだろ?』


『そうじゃなくて。 どうして白紙に戻すなんて話になるの!?』


『仕方ないだろう? このままアネモネと結婚しても、お前が苦労のは目に見えている』


『そうよビリア。 アネモネ君には申し訳ないけれど、私達にとってあなたの幸せが何よりも大切なの。 わかってちょうだい』


『そんなのわかんないよ! 両足を失ったってアネモネはアネモネでしょ!? それなのに……あんまりじゃない!!』


『ビリア! 父さんたちはお前に幸せになってほしくて、アネモネとの結婚を承諾したんだ。

彼ならお前を必ず幸せにしてくれると確信していたからだ!

でも今のアネモネといっしょになっても、お前が苦労を背負うだけだ』


『それがなんだっていうの!? 互いに支え合うのが夫婦でしょ!? 私はそんな中途半端な気持ちでアネモネと結婚しようとしていた訳じゃない!』


『ビリア……』


『けほけほ……2人が何と言おうと、私はアネモネと結婚して彼を支える!』


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 両親の説得には耳を傾けず、かたくなにアネモネと添い遂げようとするビリア。

どうしてそんな……何が彼女をそこまでさせるんだ。

アネモネと一緒になるメリットなんて何もないはずだ……それなのにどうして……どうして……。

僕はビリアの病室には入らず、アネモネの病室へと入った。


「アネモネ……」


「よう、ストレチア。 なんだ? 見舞いに来てくれたのか?」


「うん……ねぇアネモネ。 気晴らしに海に行かない?」


「え?」


「アネモネってよく海を眺めているでしょ? ずっと病室にいても息が詰まるし、どうかなって……僕が車いすを押すからさ……」


「……そうだな。 せっかくだし行くか!」


「わかった。 先生には内緒にしようね……バレたらダメだって言われるだろうし」


「それもそうだな」


 僕はアネモネを病室内にある車いすに乗せ、医者の目を盗んで診療所を出た。

診療所から海の見える崖まではさほど離れていないから、体力のない僕でもアネモネを運ぶことができた。


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「やっぱり海はいいな……」


 崖の上から海を眺めるアネモネ……もう海に出ることができないからか、目から一筋の涙が流れていた。


「なあストレチア……俺さ、ビリアの親父さんに結婚を白紙にされたんだ」


「そうなんだ……」


「でも俺は……ビリアが好きだ。 今の俺に何ができるかわからないけれど、俺はまだこうして生きている。

きっと俺にできることは残されているはずだ。

ビリアの気持ちがどうかはわからないけれど……望みがあるなら、俺は彼女と一生を添い遂げたい」


 両足を失ってもなお、ビリアとの未来を諦めないアネモネ。

アネモネが両足を失ってもなお、彼への想いが変わらないビリア。

この2人がもう1度言葉を交わすことになれば、家族の反対を押し切ってでも結婚するだろう。

”アネモネが生きている限り”……僕の付け入るスキはないんだ。


「連れてきてくれてありがとうなストレチア。 おかげで少し胸の中がすっきりした」


「いいんだ……だって、”これが最期になるんだから”」


「えっ? なっ!!」


 僕はアネモネが座る車いすを力の限り押し、車いすごとアネモネを崖下に落としてやった。

崖下は海で高さもそんなにないから、落ちても死ぬことはない。

だけど、深さはそこそこある。

泳げる人間ならなんてことないが、両足を失ったアネモネにとっては底なし沼と同じだ。

案の定、アネモネは手をばたばたさせて必死に水面から顔を出しているが……足がないため泳ぐことはできていない。

ここにはめったに人が来ないから、このままにしておけばいずれアネモネはおぼれ死ぬ。

何も知らずに親友ヅラして僕の愛するビリアを奪おうとしたアネモネ……それが今、無様にもがき苦しんでいる……実に滑稽だ。

きっとこれは、神様が僕を憐れんで与えてくれた希望なんだと僕は初めて神に感謝した。


「さよなら……アネモネ」


 海に付きとしてから数分後……アネモネは海の底へと沈んでいった。

愛する海で死ねるなら本望だろう。


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 それから僕は何事もなかったように村に戻った。

アネモネを突き落としてから1時間くらい経つと、彼がいないことが島中に知れ渡った。

島民総出で彼を捜索し……アネモネの遺体が海から上がったのは翌日の昼だった。

僕がアネモネを連れ出したところは誰にも目撃されていなかったことが幸運を呼び、

ビリアとの結婚が白紙になったショックと両足を失ったショックが重なって自ら命を絶った……というのが、最終的な結論となった。

アネモネを自殺に追いやったとビリアの両親は島のみんなから非難を浴び、島の隅に追いやられたらしい。

アネモネの両親は生きがいだった息子の死で心を病んだらしく、この1年後に後を追うように自ら命を絶った。


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「ビリア……」


「……」


 ビリアもまた、アネモネの死によって心を病み……病室から1歩も外へ出なくなってしまった。


「私のせいだ……私がもっと早く、アネモネと話をしていれば……」


「ビリアのせいじゃないよ。 もとはと言えば、僕が逃げ遅れたりしなければ……アネモネは足を失わずに済んだんだ……僕のせいだよ」


「……」


「ビリアは笑っていてよ……そうでないと空の上にいるアネモネだって悲しむよ」


「ストレチア……」


「大丈夫。 僕はずっとストレチアのそばにいるから……ずっと……」


 人間という生き物は同じ痛みを持つ人間と惹かれ合う性質があると聞いたことがある。

そもそも僕とビリアは幼馴染という強い絆で結ばれている。

アネモネの死を共に悲しんでくれる僕という存在は、彼女にとって特別なはずだ。

それからというもの、僕はビリアに会いに行き……彼女の心に少しずつ寄り添っていった。

孤独で寂しい思いをしているビリアは、徐々に僕という癒しを求めるようになっていった。

アネモネが消えたことでビリアの心には大きな穴が空いている。

僕の愛がその穴を埋めていったんだ……少しずつね。

そしてアネモネの死から1年が経過した今……。


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「ビリア……僕と生涯を共にしてくれないか?」


「え?」


「アネモネのようにはなれないけど、僕なりに君を幸せにしたいんだ」


「ストレチア……」


 僕の想いにビリアは静かにうなずいた。

ついに僕とビリアの心は重なったんだ。

そのまま僕達は深い仲へと発展していき、結婚を視野にいれるほどにまでなった。

島の連中はビリアがアネモネを捨てて僕に乗り換えた尻軽だと陰口を叩く馬鹿もいるが、僕達に向かって吐き捨てる者はいなかった。

それは村長となった父の存在が大きい。

僕の父はアネモネの死から数ヶ月後に、村の村長となった。

次期村長として名前が挙がっていたのはアネモネの父親と僕の父だったが、アネモネの父親が死んだことで僕の父が村長となったんだ。

こんな小さな島の中の村長ともなれば、持っている権力もかなり大きい。

つまり、村長の息子である僕を島の連中は誰も敵に回すことができないんだ。

その権力を用いることで、ビリアの両親も村に戻してやった。

もちろん善意なんかじゃない、恩を売るためだ。

そのおかげで、僕とビリアが結ばれることに反対の意を唱える人間は誰もいなかった。


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 こうして僕はずっと想い続けていたビリアと結婚することができた。

結婚から2年後には子供もできて、僕達の愛はより深いものになっていった。

僕は料理人として腕を磨き続けたことで、本島から有名店をいくつも出しているオーナーの目に止まった。

オーナーはシェフとして店に来ないかと僕にお誘いの言葉を掛けてくれた。

その店には選ばれた者しかシェフになることができないが、シェフとして成功すれば一生金に困ることはないと言われている。

もちろん僕は承諾した。

こんな古臭いちっぽけな島で一生を終えるなんてごめんだからな。

ビリアもついてきてくれるそうだ。


 愛する妻とその子供……夢見ていた料理人としての道……僕は欲しいと思っていたものを全て手に入れた。

僕は世界一の幸せ者だ。


……え?

アネモネを殺したことに罪悪感を感じないのかって?

いや全然。

だって自分にとって邪魔と思うに人間を殺したいと思うのは人間として普通でしょ?

いじめから守ってくれたから何?

ずっと僕の親友として接してくれたから何?

足と引き換えに僕の命を救ってもらったから何?

そんなのアネモネが勝手にやったことだろ?

僕が恩を感じる必要性なんて微塵も考えられないね。


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 島を出る前日、僕はアネモネが眠る墓所を訪ねた。


「やあアネモネ。 地面の下の居心地はどう?」


 まあ当然返事なんてないけどね。


「僕はビリアと幸せに暮らしているよ。 これもお前が死んでくれたおかげだ。

明日はビリアとお腹の子の3人で本島に行くよ。

これから僕は世界にこの腕を披露するんだ。

お前はこの冷たい地面の下で僕のことを応援していてくれよ? アハハハ!!」


 久しぶりにお腹から声を出して笑った。

僕は幸せに向かって歩いていくんだ。

もうこれまでのみじめな僕じゃない……僕は生まれ変わったんだ。


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「なっなんだよこれ!?」


 翌朝……島に見たことのない化け物共が現れ、村の人たちを次々と食い殺していった。

村は悲鳴に包まれ、あちこちから血の臭いが漂っている。


「2人共逃げなさい!!」


「父さん! 母さん!!」


 家に押し入ってきた化け物共の群れ……僕の両親が肉の盾となって僕達を守ってくれた。

化け物共に肩や腹を食いちぎられ、耳を塞ぎたくなるような悲鳴を上げる両親。


「ビリア! ひとまず逃げよう!」


「でっでも……」


「早く!!」


 僕はキッチンに置いていた果物ナイフを手に取り、ビリアの手を引いて家を出た。

両親のことが心配ではないわけじゃないが、今は自分達が生き残ることだけを考えるべきだ。

クソッ! 

何がどうなっているんだよ!!


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 ビリアを引き連れてひとまず彼女の実家へと身を隠そうとするが……。


「いっいやぁぁぁぁ!!」


 ビリアの両親はすでに化け物たちによって血まみれの肉塊になっていた。

両親の無残な姿にビリアはひざをついてしまったけど、周りから化け物共がどんどん湧いてくる。


「とにかく逃げるんだ!!」


 ビリアの手を掴み、僕は港へと走った……が、港には化け物がウジャウジャいてとても近づくことができず、僕達は無我夢中で島の中を逃げ回った。


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「何が……何がどうなっているの?」


「そんなの僕が聞きたいよ!!」


 あまりに非現実的なことが続き、僕達の頭はパニックを押さえきれなかった。

川の水や木の実なんかで飢えや渇きを紛らわせているけど正直きつい。

気が付けば僕達は鉱山の裏の海岸に立っていた。

真夜中ということもあって、辺りは真っ暗だ。


「いったい何が起きたんだ……なんでこんなことになってるんだよ……!!」


 無意識に自問自答していると、人の気配を感じた。


「だっ誰だあんた!? 化け物共の仲間か!?」


 振り返ると、若い男が立っていた。


「人に名前を聞くならまず名乗れよ。 あと俺は連中の仲間じゃない」

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