第12話-3

追憶の焦点

最終章 クイーン・ミーシャ


3.解決への扉


「君は何者だ?」

「通りすがりのカメラマンだ、スクープ写真が撮れそうだな」

 新室はシャンク皇子に冗談交じりの返答をした。

を助けに来たのか?」

「ご名答、バレているようだな」

 神流は一呼吸して、変装マスクを脱いだ。


「助かりました、二度も彼のロボットになるのはゴメンです」

とそこの御三方トリオが悪党だな」

「よく分からんが、お前たちのせいで計画が台無しだ…生かして返さんぞ」

 機嫌を損ねたシャンク皇子は、新室たちの始末をナイトメアに任せようとした。


「すまないが、これも仕事だ」

「…!?」

 ナイトメアは新室をじっと見て、催眠術をかけようとした。

「これからお前たちの殺人ショーを披露してもらおうか」

 ナイトメアは新室を操って、神流を殺そうとした。そして、彼女が殺害された後、操られた新室を自決させる手筈シナリオのようだ。だが…


「…が通じると思っているのか?」

「な…何…?」

 新室に催眠術は通用せず、ナイトメアは彼の気迫に押されていた。

「たまにはで相手をしたらどうだ?」

 新室はナイトメアを睨みつけた後、彼の顔面に鉄拳を浴びせた。

 攻撃を受けたナイトメアは執務室の壁に激しく激突して倒れ込んだ。彼に反撃する術や気力はなく…


 しばらく、新室の鉄拳制裁が続き、ナイトメアは完全に沈黙した。


「気が済みました?」

「ああ、こういう人間タイプは嫌いでね…殺す価値もない」

 新室たちは任務を遂行して、藍井に現状を報告した。


「二人共ご苦労だった、後は外務省の連中に任せればいい、皇女様は無事に送り届ける…」

「皆さん、ありがとう」

 ミーシャは新室たちに感謝の意を述べた。これで一連の事件は解決したのだが、新室とミーシャとの関係に秘密があった。

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