第11話-2
追憶の焦点
最終章 クイーン・ミーシャ
2.陰謀の館
新室は一般車両の被害を最小限に抑えようと、敵車両に反撃した。彼は愛車を敵車両に思い切りぶつけて、脇道へと追い払った。
そして、追手バイク集団は新室が急ブレーキをかけた影響で運転操作を誤り、そのまま衝突事故を起こして、戦闘不能となった。
一般市民は嵐のような出来事に巻き込まれて錯乱状態に、緊急通報で駆け付けたパトカーが到着して、現場は騒然となるが…
「大丈夫か?」
「ああ、随分と離されたがな…」
新室は気持ちを切り替えて、標的に追いつこうとした。
新室たちの追跡対象の行き先は郊外山間部に位置する土地だった。そこには広大なゴルフ場があったが、バブル経済が崩壊したことで破綻、土地は売却されて、その跡にモナクライナの大使館が建った。
モナクライナ大使館 執務室
「うちの精鋭部隊を使えば、もっとスマートにできたものを…」
モナクライナ大使は高速でのカーチェイスを取り上げた報道番組を観ながらぼやいていた。彼の傍にはナイトメアがいて…
「人件費節約だ、よそ者を使えば足がつかないしな…」
「やれやれ…冷や冷やさせよって…」
「まもなく到着する、プランB に移行だ」
ナイトメアはうっすらと笑みを浮かべて、モナクライナ大使と野望を抱いていた。
「神流ちゃん、今行くぞ…」
新室がモナクライナ大使館付近に到着したのは夕暮れ時だった。彼は愛車を置いて、大使館に向かうのだが…
その一方で、ミーシャに変装した神流は大使館執務室で今回の悪党と対面することとなった。
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