第4話ー1

追憶の焦点

第2章 陰謀の影


1.パーティー潜入


 モナクライナ皇国は西欧州に位置して、国土面積は東京都とほぼ同じで小国でありながら観光産業が盛んで、世界遺産も存在する。人口は約二万六千百人。

また、石油や天然ガス等、エネルギー資源も豊富で、近年は環境保護に尽力している。

 気候は日本のように四季があり、年間を通して過ごしやすく、夏は高級リゾート地でのバカンス、冬はゲレンデでのスキーを楽しむために、世界中から富裕層セレブが訪れる。

 長年、平和を維持して、現在も古き良き貴族社会が築かれているが変革が起きようとしていた。


 モナクライナの皇帝は高齢のため、そろそろ皇位を退こうとしていた。皇室体制の若返りを図るため、彼の後継者は皇帝第三夫人の長女、ミーシャとなっており、戴冠式が予定されている。よって、彼女は次期皇位継承者でモナクライナ初の女皇が誕生することとなる。

 ただ、ミーシャの皇位継承を認めていない者も少なくなく、皇室に暗雲が立ち込めていた。

 そんな中、モナクライナ皇族は友好国の日本に来日することに。当国の王女であるミーシャの暗殺計画が実行に移されようとしていた。暗殺を阻止すべく選ばれたのは公安警察のチームの他、で…


 都内某所の高級ホテル。モナクライナ皇族が宿泊しており、今夜、歓迎パーティーが開催される。開催会場は、準備で慌ただしく動くホテルスタッフが目立ち、予定通りパーティーが開かれようとしていたが…


 場所は変わり、ホテルの一室。そこは任務で潜入している新室にむろとベルマンを装った越吹こしぶきがいた。彼らは何やら打ち合わせをしており…

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