私が魔王を倒しました。とある書記官と5人の嘘つき勇者。

みさと

序幕

その知らせは突然に

「魔王が討ち取られたぞ‼」


 そう叫ぶ早馬が、村々を駆け抜けて行った。

 早馬が村を通り過ぎるたび、歓喜の声が上がった。

 人々は抱き合い、涙を流して喜んでいた。


 これで怯える必要はなくなった―――

 やっと平和な世の中になる―――


 人々の顔には安堵と希望に満ちた顔が広がっていた。


 きっと王都に住む住民達も喜ぶだろう。


 王都に早馬が着く頃には、話題は少し先に進んでいた。




「一体誰が魔王を倒したのだろうか?」

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