裏の彼女を知る俺の話
蓮蠱
第1話 出会い
学校生活。それはやばいやつを選別する社会。事実がどうであっても関係はない。人気者が敵だといえば敵。味方といえば味方なのだ。つまり、必要なのは助けある友でなく人気者の敵にならないことにある。
「今日は来るんだね」
夏休み明けに俺は学校を停学した。理由は他校の生徒と暴力沙汰になったから。それに関してはまったく後悔はない。人を助けるために拳をだした。正しくないとしてもいいことをしたのは事実だ。
だが今この瞬間すべてが逆となった。
「あんなやつと絡んでたとか最悪だわ」
噂って怖いものだ。知らない誰かを助けたって事実はなくなり、ただ暴力をふるったことになった。周りの状況をみれば明らかに俺の方が正しい。だが、一方的に卑劣だといわれ、真っ向からであっても卑怯な手を使ったといわれる。その噂は話題性のある部分だけが広まっていくにつれ噂は変化していき、今では「学校の中で相手にしてはいけない怖いやつ」という不名誉な人となった。
「椎崎さんバッグ持ちましょうか」
教室の窓ををみるとひときわ人が集まっている空間があった。椎崎美咲という同級生の女子。男女とはず学年1の人気者。小柄な可愛さと上品さをそのなえ持ち、誰よりも頭がいい。一学期の成績は一位のみ秀才。それに加えて誰にでも優しくするようなやつだ。
「そんな重くないですから大丈夫ですよ」
俺とは正反対のところにいるような存在だな。
美咲をとりまく男どもが俺が座っていることに気づいた。その顔もいつも通りごみを見る目だ。そして俺のことを見せないよう彼女と教室の間に壁を作る。男が単純といわれるのはこういうところからも来るのだろう。っま、あんなリア充前回のやつからしたら俺なんて眼中にないだろうし関係ないな。
それにしてもやはり学校は俺にとっては
苦痛でしかない。常にするどいがんこうをうけ誰もが排除しようとしている。そんなバカな連中の集まり。勉強は家でもできるし最低限進級できる程度に出席出れば問題ないだろうな。
昼はもちろんボッチ飯だ。はじめはどこか抵抗を感じてたが、どうでもよくなっていき今ではどうどうと教室で一人で飯を食べそのまま昼寝についている。
そして何も発展なく学校が終わり、今住んでいるアパートに帰る。いつもの部屋着に着替えベットに倒れてはスマホでアプリを始める。ゲームをしている間は三次元のことを何も考えずいれる。苦痛も忘れることができ、幸せといってもいいだろう。
ガン!ガガァ!
何かをぶつけ引きづっている音が聞こえてきた。
ズズゥ!
ずっと引きづっているようだな。仕方ないか。
扉を開けた。さすがにこの音をずっと聞くのも苦痛だし手助けをすることにした。
「大丈夫です…か?は?」
目の前に見える貢献に一瞬思考を停止させた。
「どうも。まさかお隣の人があなただったなんて」
ほかの部屋の人とと付き合いが悪く、ほとんど家を出ることがなかったから気づかなかった。俺の隣の部屋の人を把握してないとか交流しなさすぎだろ。
これが俺が椎崎美咲と出会った最初のできごとだった。
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