幕末の浅井三姉妹

額田兼続

プロローグ

プロローグ(淀)

「…散歩日和ね、秀頼」

「…そうですね、母上」

1611年。

淀殿と秀頼はのんびり散歩していた。

「………」

沈黙が続く。

「そういえば、母上。何故、父上秀吉の側室になったのですか?父上は母上の母上お市父上長政兄上万福丸義父上勝家を…殺したのでしょう?」

「最初は私も嫌だったわ。けど、あの人は、『天下を平和にしたい』って言ってたの。私はあの人にもそんな心があったんだ、って思ったの。そして、秀吉(様)は…私に凄く優しかったわ。それで、彼の側室になる事にしたの」

「そうなんですね…」

しばらく歩いていると。

(…頭が痛い…)

その痛みに耐えきれず、淀殿は倒れてしまった。

「母上っ?大丈夫ですか!?」

秀頼が必死に叫ぶが、淀から返答はない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る