第五章 《終わりは、唐突に》

2024年 4月 16日 5:00



「終わりだよ、宇津木。」


 そう、告げたのは加藤だった。


 その姿はすっかり変わり果て、口調も、価値観も、能力も、そのすべてが大きく変化していた。


 刃を、首元に突きつける。

 その顔は、すこし笑っているようにも思えた。



×+×+×+×+×



 計画を発見した加藤は、実に冷静に動いていた。


 彼女は、ゆっくりとその事実を伝えた。

 他の人なら暴動が起きていただろう。


 しかし、彼女はそれを押さえ込んだ。


 希望を示し、やることを伝え、その怒りを別の方向に向かわせた。

 まれにある、リーダーシップの才能である。



 彼女の一行は、計画のことごとくを潰し始めた。



 ただ一つのイレギュラーは、大きなバグを起こしたのだ。


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