転生したら第六天魔王の部下になりました!?
帷
第1話 こんなとこ辞めてやる!!!
みんな、僕の勤めている会社へようこそ。
突然で申し訳ないけど、この会社の現状を話させていただきましょう。当たり前に飛ぶ上司の怒鳴り声、止まる気配のないパワハラ、出ないに等しい残業代。ここは立派なブラック企業です。
そんなここで働く僕こと二条武、28歳。現在絶賛社畜極め中です。ほら、今みんなに話すために少し休んだだけでもう上司がきちゃう。
「なにしてんだよ、なに休んでるんだよ、だからお前は仕事ができないんだ」
こちらのゴリラのような顔をした人はパワハラ上司の頂点とも言える存在の本間さん。僕の上司であり僕のストレスの原因となっている人。
彼の仕事のスキルは無いに等しいけど、人をこき使う能力だけはあるみたいでここで部長として君臨しているんだ。
彼、偉そうにしてるけど、彼の髪がかつらだって事を僕は知ってる。そして彼がかなりそれを気にしていることもね。トイレでかつらをセットし直しているところに偶然鉢合わせちゃったんだ。
まあそれ以降彼は僕へのあたりが強くなって今こうしてヒイヒイ言う羽目になってるんだけど。本当人生ついてないよ。
だから僕はこんな会社辞めてやろうって思って今日辞表を書いてきたんだ。最後くらい格好よく決めてやりたいから、本間の机の上に叩きつけてやろうって思ってる。
幸いなことに次の就職先はもう決まってるんだ。僕の知り合いが飲食店を経営していてそこで働かせて貰える予定。今より絶対ホワイトで、楽しい生活が送れるはずなんだ!!
今から提出するか。ああもう緊張するなあ、本間なんていうかなあ。あ、辞表落としちゃった。拾わないと。
「うわああああああああ」
辞表で滑っちゃったよ!!、カッコ悪!
こんなはずじゃなかったのにい…僕の意識は一回ここで幕を閉じたんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます