第6話 北海道旅行計画

 浅草のひさご通りに探偵事務所を構える岡引一心(おかびき・いっしん)はある事件の犯人に銃撃され一年近く意識不明のまま入院していた。

そして目覚めて瞼を開くと妻の静(しずか)が寂し気に俯いて一心の手を摩りながら何かを呟いていた。

「おはよう」一心が声を掛けると、静はかなり驚いたのだろうはっとした顔を一心に向けた。そして涙腺を強く刺激されたようで大きく見開いた二重の優しさあふれる瞳から大量の水を放流し始める。

「一心、気が付きはったんどすな。よぉおましたなぁ……」一心を抱きしめて声を出して泣き出した。

ナースコールで呼ばれた看護師も驚きの表情をみせてから笑顔を溢れさせる。

やや遅れて顔を出した医者も死の淵から蘇ってきた一心を笑顔で迎えてくれた。

脈や呼吸などの状況を確認し「正直、ダメかと思ってたんです」医師が白状する。

「奥さんやお子さんの献身が蘇らせたんですよ」と、看護師。

一心は起き上がろうとして頭を持ち上げるが重い。肘を支えにして力むが無理だと知った。

「一心さん、これからリハビリしないと起き上がるのも歩くのも無理ですよ。無理して骨折する方もたまにいますから気を付けて下さい」看護師は一心と静を交互に見ながら言う。

「へぇあてがしっかり見ますよって大事おへん」

「飲み物から始めて徐々に固形物にしてゆきますから、焦らずじっくりやりましょうね」

看護師さんは笑顔で優しそうだが、反論は決して許しませんという強い意志を感じる。

 

 一週間後にはちょっとふらふらするが何とかベッドの上で座ることができるようになった。

静が最近人気だと言う赤井川創語という作家のミステリー小説を大量に買って来た。

読めとは言わないのだが、テーブル一杯に積まれたら時間は有り余っているのでいつの間にか手にしていた。

その作家が始めて大賞を受賞したという「たったひとつの殺人事件」という作品もテーブルにあった。

その他にも、「活き造り冷凍殺人事件」、「ボーガン殺人事件」、「誘拐殺人事件」、「宅配便殺人事件」、「貯水槽殺人事件」などなどここ十年以内に書かれたものを静が揃えてくれたようだ。

 

 三カ月間のリハビリで立てるようにまでなった。医者の話ではここから歩けるようになるまでに三カ月はかかるもんなんですと笑顔で言われた。

 長男の数馬(かずま)、長女の美紗(みさ)、甥っ子の一助(いちすけ)も週一では顔を出してくれる。

探偵以外の能力を発揮して事務所を支えてきたと三者三様に自慢する。

一心は「ありがとう。済まなかった」と言うしかなかった。

ただ、数馬は自分のせいで一心が撃たれたという思いが強いのだろう、涙を流しながら謝る。

「戦いの中の流で起きたことだ誰のせいでもない。強いて言うなら犯人のせいだ」一心はそう言って息子を宥めたのだった。

 

 

 春奈から呼び出された桂は待ち合わせのファーストフード店へ先について、バーガーを食べコーヒーを啜っていた。

遅れ気味に来た春奈はいつも以上に着飾っていいる様な気がする。

同じものをかじりながら「佐知と上手くやってんの?」いきなり春奈が言う。

「えっ何の話?」桂の頭の中では「やばい。全部ばれたのかな? でもどうして……」などと思いを巡らせるが分からないふりが一番と思い至って質問を返した。

「とぼけなくても良いじゃない。佐知が私をわざわざ呼び出して、あんたと寝たから別れろって言いに来たのよ」

普通の会話のように声を落とすわけでもなく周りに聞こえる程度の音量で喋る春奈に驚いた。

いざとなると女の方が腹が据わっているのかもしれない。

「あぁそう、ちょっと誘われたから、何とか食わぬは男の恥とか言うだろう……それで、一回だけな」

「あらそうなの? じゃここへ彼女呼んで三人で話しましょう」

そう言って春奈が携帯を手にする。

「いや、呼ばなくて良い。今はおまえとデートしてるんだから彼女は邪魔なだけだ」

しれっとして言ってやった。

「へぇあんたまだ私と寝ようとしてんの?」今日の春奈には随分棘がある。

「そんな大きな声で言うなよ。俺たち恋人だろう? 当たり前じゃないか」

「言っとくけど、彼女は湖立課長と寝てあんたの担当してる赤井川創語の仕事を盗る積りよ。そしてその作家とも寝て了解済みみたいよ。あんた放り出されるわよ」

「何! そんな事、許さない」桂はムカッときた。佐知というよりそう言う事を密告する春奈に対してだ。

「出よう。焼肉でも食ってビール飲もう」

桂はむしゃくしゃする気持ちを欲望の具現化で紛らせようする。

桂は飲めば飲むほど次々に出てくる春奈の言葉が真実味を帯びて聞こえ腸が煮えてくる。

無理矢理手を引いてラブホテルに連れ込んだ。

「佐知はそんな女じゃない、おまえは嘘言って俺を引き留めようとしているだけだ!」

そう言って春奈をベッドに突き飛ばした。

「ふふふ、今に思い知ることになるさ」冷ややかに笑う春奈を見ると余計腹が立つ。

連れ込んだ部屋はSMプレイの楽しめる部屋だ。

「今日はここで遊んでお別れしよう」桂が言う。

「佐知となんか上手くいくはずもないのにバカじゃないの。それに、絶対邪魔してやるから。蛇年生まれの女を舐めるんじゃないわよ!」

春奈は手足を拘束され目隠しされても強がる。

桂はサディスティックな気分になり備えられてたSMの用具をすべてを使って春奈の身体に苦痛を与えて行くが、春奈は悲鳴をあげながらも薄笑いを崩さない。

その顔が気に入らなくて一層強く痛めつけるのだが、痛みが強いほど春奈の上げる悲鳴が喜びの声に聞こえてしまう。

桂は道具を放り出して止めた。

両手の拘束をほどき「俺帰るわ」言い残して部屋を出ようとすると、身体中にみみずばれや青たんを作りながらも「新しい女なんて作らせないわよ!」と桂の背中に怒鳴る。

その声に桂は背筋がぞくっとするのを感じた。

 ――執念深い女めっ!……あー怖っ……

 

 

 創語はサイン会の後しばらくの間マッサージに通っていた。サインだけでこんなに肩から指先まで凝り固まるとは思っていなかった。さすがに耐えきれず通ったのだが、二週間目でようやく解れて来た感じがする。

それで寛ごうかと思い佐知を呼び出して、そんな話もしながら和食の料理屋で舌鼓を打ったのだった。

アルコールが程よく脳内を回るようになって、ホテルへと移動した。

手足を伸ばして湯に一緒に浸かっていると、佐知が自身の腹に創語の手を当てる。

「どうした? 腹でも痛いか? それとも肉でもついたか?」からかい気味に言った。

「先生、五週目に入ったんです」佐知は胎児のことを言ったようだ。

「そうか、妊娠か。どういう気分だ? ……」

創語は女から初めての告白を受けて、妻が言うなら素直に喜びになるのだろうが愛人となるとそうは行かないという事に気付いた。言われた男の心境は複雑なものになるようだ。

 もし創語の子供だとしたら、妻は子供の産めない身体だから諦めていたのに……そう思うと格別に嬉しいものだ。

しかし愛人だと産むか下ろすかと言う問題は大きいし、認知するしないの問題もある。養育費の問題もそうだ。

山笠の報告だと上司の湖立や同僚の桂とも関係をしている。他にもいるかもしれない、先ず誰の子か? というのが第一番目に解決すべき問題だろう。残りはそれが自分だったと確定してから考えるべきだろうと思った。

「子供ができるまでは自分には出来ないだろうと勝手な思い込みがあったわね。だって出来たら待っているのは面倒だけ、でしょう? 先生」

「ほう、それで?」

「出来たことを知った瞬間は嬉しかった。母親になれる嬉しさ、自分の可愛い赤ちゃんが生まれる嬉しさ、ひとりぽっちじゃなくなる嬉しさ……かな。でも、時間が経つと、父親には奥さんがいるから妻にはなれないから、つまり愛人でしかない訳でしょ。働けなくなった時の生活不安。無事に生まれてくるのかの不安。産めるのかも不安ね。子供が大きくなって ’お父さんは? ’と訊かれた時どう答えるのか、自分が愛人の子供だと知った時どういう反応を見せるのか不安だらけね……」

佐知は真面目に考えているようだ、眉間に皺を寄せ遠くを見る目で一つひとつ噛みしめるように喋っている。

「傍の目も気になるだろう?」

「んーそれは個人差があると思うわ。私はこういう性格だからあまり気にならない。てか、そういう事を気にしている余裕はなくて切羽詰まった問題が沢山あるからね。何時仕事を辞めるのかというのも不安というか心配ね」

「そうか、でも辞めなくても今の時代、良いんじゃないのか?」

「ふふふ、先生は世間を知らないからそう仰るのよ。うちの会社でも結婚したら辞めろという上司はさすがに居なくなったけど、妊娠したら当然辞めると思ってる上司がほとんどよ。現に皆辞めてる。そして子供から手が離れたら契約社員とかパートとかで再雇用して貰ってるわ。それが実情よ」

創語がふと見た佐知の顔が母親の顔付きになったように見えてきた。

「ほう、法令に違反している状態なんだな」

「だから、上司の口から辞めろとは言わないのよ。女から ’辞めます’と言わせるように仕向けてるのよ」

「んー腹黒いな」

「先生だって、奥様いらっしゃるのにこうして不倫なんかして腹黒いんじゃありません? ふふふ」

「まぁそう言えるかもしれないが、俺は小説を書くためにあらゆる経験をして書くことにしてるんだ。そうしないとリアリティがないからな」

「ふふふ、先生、それは男の身勝手な口実じゃなくって? 仮に先生が女で不倫してお腹に子供ができてもそんなこと言ってられるかしら? さっき言ったみたいな不安がつきまとうんじゃないかしら。小説なんか書いてる場合じゃないって思うかもしれませんよ」

それだけはさすがの創語にも経験できないからそう言うシチュエーションを書かないか、想像で書くかだが、自分の信念を通そうとすれば、書けないということになるな……。

「なるほどな、女でなければ書けない部分があるってことだな。今な、「最果ての町殺人事件」というテーマで書こうとしててな、最果ては北海道に設定してるんだ。ところが俺は北海道は行った事が無い、生まれは釧路なんだがまったく記憶は無いし、大人になってから札幌へはあるが都会だから ’最果ての町’というイメージを自分なりに作りたいんだよ。それで日程は決めていないが山笠に一週間程度でそのイメージの町を見に行く計画を立てるように言ってあるんだ。おまえも行きたいだろう?」

妊娠の具体的な話にはあまり興味がないので早く終わらせ次回作の話をしたかったし、一緒に北海道へ旅するのも楽しみではある。

「先生、私はサラリーマン、いえ、オフィスレディですから、社命が出なければ行けませんし、もしそうなれば上司も一緒に行くことになると思いますよ」

「なんだ、不自由なもんだな。まぁそれでも行った先で落ち合う事はできるな」

「それより、北海道旅行なんて言ったら奥様が行きたがるんじゃありませんか?」意地悪っぽい眼差しで佐知が言う。

「いや、あれは行かんだろう。行っても俺じゃなくて別の男とだろうな」

出版社の男と出来ているのは山笠の報告にもあった。お互い様だから言う事は出来ないが、あれは小説を書くわけでもないから理由は単に別の男に興味を持ったということだけだろう。

創語の勝手な想像だが考えるとやはり面白くない。思えば若い柔肌に触れたら水気が抜け始めた砂漠とまでは言わないが草原地帯には入りたくないものだ。

……

 

 年末挨拶のため佐知が上司と共に訪れた時、沙希にも同席させて北海道行きの計画を話した。

山笠の計画では旅行客の減少する一月中旬から一週間ほどの予定で、創語の生まれた釧路を含めて道東を巡る旅を考えていると言う。

「ほう、良いですな北海道の旅。先生がいらっしゃるのであれば私と友池でお供をしたいと思います。決して創作活動を邪魔するような野暮はしません。友池良いよな?」

「えぇ是非連れて行って下さい」

ねっとりとした怪しげな眼差しをちらりと創語に向けて佐知が言う。

沙希は、その熱視線の残滓を見逃さずに目を細め今にも飛びかかりそうな気迫を佐知に向ける。

佐知もそれを感じたのだろう柔らかそうな眼差しだが、目の奥に潜めている鋭い剣で沙希の視線を跳ね返す。

その様子を見ていた創語の方が冷や汗を流した。

「沙希もどうだ一緒に行くか?」

心の中を隠すように創語は明るく言った。

沙希はドキッとするような角の有る視線を創語に向けて「いえ、お仕事の邪魔ですから、でも北海道へは行きたいからお友達とでも道北巡りでもしようかしら」

お互い勝手にやりましょうと言う沙希から創語への宣戦布告の積りなのだろうか。

「あら、よろしいんですか? 先生を野放しにすると、どこぞの花魁に捕まっちゃいますよ。ふふふ」

佐知が沙希に持つ嫉妬心ややっかみを隠して沙希を傷つけたくて言った言葉のように創語には聞こえた。

「あら、それならまだ良いわよ。今はどこぞの遊女に引っ掛かっちゃって目を白黒させてますから……」

佐知の目付きが変わるのがはっきり見て取れる。

一方の沙希は、してやったり顔で薄笑いを浮かべている。創語はほとほと女は恐ろしいと背筋が震えた。

「じゃ、俺は山笠を同伴するが、湖立課長は佐知さんとだな、そして沙希は友人と一緒に道北か? 山笠に手配させるか?」

「いえ、今思いついただけなので相手に訊いてから自分で手配できますから気にしないで下さいな」

「おう、分かった。そうしたら課長も沙希も行った先で写真撮ったり、取材したりして情報集めてくれな。使えるものあったら取り入れたいからな」

何とか収まったと創語はホッとした。

 

 

 赤井川創語先生宅は一月十三日から一週間の予定で取材旅行にでると山笠が言ってたのを、忘れてしまいたかったけど無理です。心美には若井碧人に言われたことがあって……。

それを実行するチャンスはその時しか無いと思って、心美は十三日に仕事を休んで朝から創語先生宅に預かっている合鍵で入ったんです。

外は晴れていて明るかったけど室内に入るとカーテンが閉め切られていて暗いし寒くてちょっと薄気味悪い感じがしました。

それで少しカーテンを開けて室内を明るくしてから、書斎が何処にあるのか探したんです。

順にドアを開けて……。

玄関の近くにはキッチンやトイレ、バスがあり、リビングを挟んで奥の方に廊下が続いているのでそっちの方だと見当を付けて進みました。

その廊下の左側にドアが一枚あって、開けるとベッドとドレッサーがありました。奥さんの部屋だろうと思い、反対側のドアを開けると、そこにもベッドがありました。ドレッサーは無く、代わりに机と本棚があり、その本棚の隣にはサイドボードがあってウイスキーかブランデーか分からないけど酒瓶が綺麗に並べられ、そして何種類ものグラスも並んでました。

ここが創語先生の寝室だわ。

「奥さんと一緒じゃないんだぁ……へぇ」心美が呟く。

その机や本棚を丁寧に見て行きました。

ノートやメモ帳の類のものはみな白紙でした。

引き出しは筆記用具程度でほぼ空。

残ったドアを開けてみました。

そこが書斎だったようです。寝室の三倍か四倍の広さがあって気付かなかったけど廊下へ出ずに寝室へ行けるようになっていたんです。殺人トリックにでも使えそうだなぁなんて考えちゃいました。

「へぇ書斎にもトイレが用意されてるんだぁ」さすが先生のお宅、すごいなぁ。

机以外の場所の壁には天井までびっしりと本が並べられ、如何にも作家の書斎という心美が持っていたイメージ通りの様相だったので、何か嬉しくなっちゃいました。

少しの間見惚れてたけど感慨に耽ってばかりは居られないので作業再開です。

 ……

 

「二時間びっしり探したのに図書以外は無いわねぇ」心美がひとりごちる。

お腹も空いてきて時計を見ると昼近いの。

碧人に電話を入れ「ねぇ見つかんない。もうお昼だから一緒にご飯食べて、一緒に探して」

「何で見つけられんのよ。探し方悪いんじゃないの?」

冷たい碧人の言いようにムッとして「誰のために探すのよ。だったら私帰るから」刺々しく言う。

「そう怒んな。分かったから。じゃいつものハンバーグでも食べようっか?」

 

 一時間後、ふたりで赤井川宅に入り真っすぐ書斎へ。

「おー凄い本だな」碧人が感激の声を上げます。

「碧人もこのくらい本読んだら少しはましな文章書けると思うわよ」厭味ったらしく言っちゃいました。

文句たらたら言いたげな顔をする碧人でしたが、その通りなので無言で探し物を求めてあちこちの引き出しを開けたり本を引っ張りだしたりしています。心美はその姿を見て密かにほくそ笑みました。

……

一時間探しました。

「ねぇなぁ。旅行に持ってたんじゃねぇか?」碧人が早くも諦めるのよ。根性無いなぁ。

「一応、他の部屋も探してみよっか?」

心美の提案に素直な碧人、部屋を出ます。

午後三時半、「あーダメだ。やっぱ無い」肩を落して項垂れる碧人。

「だから、ひとを当てにしないで自分で取材したりして情報集めなさいよ」心美もいい加減うんざりしてきつく言いました。だって朝から探し続けててもう疲れ切っちゃったんですもの。

言われた碧人はさっさと先に外へ出てしまって……。

心美はカーテンなどや机、テーブルの上を確認しながら全室回ってから外へ出て施錠したんです。

碧人はふくれっ面でどんどん先へ歩いてました。

心美は「何てガキっぽいだろう。いい加減にして欲しいわ……」碧人に聞こえても良いやと思いながら大きめの声で呟いたんですよねぇ。

そうしたら遠くで「心美! 先生が帰って来たら、パソコンの中調べてくれな」バカなことを叫ぶ碧人に呆れちゃいました。

もう泣きそうです。

 

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