ロリコンおじさんと延長
自分の手で掴んだ延長だ。いつもなら隣に他の人がいたりするが、今回は紛うことなき俺の力だ。
「二人は少年院で仲良くなったんですよね、そこからなんでまたこっちの世界に来たんですか?」
「テルミさんと仲良くなったのは少年院出てからですね。それまではただの、顔見知り程度で。あと聞いてわかる通り勉強とか出来ないんで、この辺歩いてた時に今の店の人にスカウトって形で働いてます。」
「その時にテルミさんに会ったんですね」
「過去のバニーの日に、先輩に連れてこられてそこで偶然の再開みたいな感じで、その時に接客してくれたのがテルミさんだったんです。」
はぇーそんな偶然あるんだな。世の中何があるかわかんないもんだ。
「そうそう、初めは終わったかと思ったよ。知り合いに会うとか気まづいにも程があるじゃん、なんとか隠そうと頑張ったんだけどね。」
「けど言わなかったらわかんないのに、なんで言ったんですか?」
「リコちゃん分かってないな〜、野生の勘って結構当たるもんだよ、あと私は声でミサキくんだって分かっちゃったし。」
「昔は声とか作ってなくて、地声丸出しで喋ってたもので…私声があまりにも男すぎるから、こんな女の子いないって感じでバレちゃいました。」
声か俺は別に作ってないけど、わかる人には分かるのかも。ヤバいな
「ミサキさんじゃぁ、地声は低いんですか?良かったら聞きたいです!」
「いいんですか?幻滅すると思うんですけど、本当地を這うような声で恥ずかしい。」
「大丈夫ですよ、声が低いだけで幻滅なんてしませんよ!」
「じゃぁ…」
かっこいい声だった、男として憧れる声だった。渋いとかダンディって言葉が似合うそんな声だった。ギャップが凄くてこれはこれでありだと思う。
「凄く素敵な声です、凄く憧れる声で。私は地声が割と高くて、ないものねだりになるんですけど、この低さに憧れてて。」
「そんなふうに言っていただけて嬉しいです、この仕事初めてから声の低さで女の子らしくないとか言われることとかが多かったので声を褒めて貰えるなんて久しぶりで…」
人が喜んでる姿はいいものだな、特に好きな人が嬉しそうにしてる姿が。
「私で良ければいくらでも褒めますよ!」
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