『真菜と隆司の幸せな未来の形』

この作品を手に取られた読者の皆様。

タイトルからどんな物語なのか、興味を抱いたかと思います。

そのタイトルですが、『両想いの残滓 ~ごめんね、私』
残滓(ざんし)とは、「あとに残ったもの」「底に残っているもの」という意味があります。

比喩表現の使われ方としては、「記憶の残滓」などが挙げられるでしょう。

つまり作品から読み解けば、恋人たちの過去の記憶や思い出。そして自分に対する悲観した気持ち。
両想いでありながら、切なさが窺える伏線のようなタイトル。

ここに作者さまの腕と申しますか、上手く全体を纏められた工夫がされていると感じます。
そして最も驚かされたのは、『キャッチコピー』『あらすじ』ではないでしょうか。

『出来ればこれを読まないで下さい。』
この文章はですね、中々人の心理をついた印象付けるメッセージです。

人間とはあまのじゃくな生き物です。
読んでと問えば、読みたくない。読まないでと拒めば、読みたくなってしまいます。

そして、タグには恋愛一択。
タイトルやあらすじからだと、もしかしたら悲恋なのでは?

ハッピーな物語を好まれる読者なら、この時点でブラウザバックをするかも知れませんね。
ですが少々お待ちください。

確かに感じ方は人それぞれだと思います。
けれど私が読み解く上では、1つ漏れている事がございます。

それはハッピーエンドというタグ。
最後まで物語を読まれた方は、私と意見が分かれるかも知れません。

要は、作者さまがあらすじで述べている感じ方ですね。

でも私の見解は、冒頭部分の文章です。
言ってしまえば、私には婚約指輪をはめた、真菜と隆司の幸せな未来の形が見えました。

だから、よくできた深く考えさせられる素晴らしい作品だと思いますよ。

こちらの物語は、企画にも参加しているみたいなので、
私が読んでみても、とても純粋な女性の気持ちを捉えた小説と感じます。

そして気になる文中の情景については、
会話のやり取りから自然の余情ある雰囲気が、脳裏に浮かぶこと間違いなしです

加えて、この小説から学んだことは、
柔らかな作風からの情緒あふれる繊細な趣、こうした感性に触れることが出来ました。

最後に結論を述べますと「諦めなければ、いつか報われる日が来るんだよ」
そんな心に刻む物語、必ずあなたの胸へ響くでしょう。

私からのお勧め作品『両想いの残滓 ~ごめんね、私』是非、手に取りお読み頂けたらと思います。

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