第22話【番外編】※


「リーラ…大丈夫か?誰か、水を持ってきてくれ」


干からびた土地に水を放ち、作物を豊かに蘇らせたと報告は受けていた。王妃披露の宴にその土地で作ったワインが振る舞われていたので、リーラは嬉しさと、緊張から少々飲み過ぎてしまっていた。


水を渡されて飲み干すも、酔ったまま、ぽやんとしているリーラを心配したランディは、宴から解放し早々に離宮へ引き上げることにした。王と王妃が不在でも宴は続くので問題ないと、大臣や宰相からの後押しもあったからだ。


離宮までリーラはランディに抱えられていく。少し肌寒いが、酔っている頬に当たる夜風が気持ちいいと言っていた。


「ランディ…気持ちいい。ワイン美味しかったですねぇ、あの土地潤ってよかった。今度また連れてってください。あ、それから村にもまた行きたいなぁ」


「おい…リーラ、酔ってるよな。大丈夫か?もうすぐベッドだからな」


「へへ、ふわふわする。気持ちいい」


着ているものを剥ぎ取り、裸でベッドにころんと横にした。纏わりついていたものがなくなり心地が良くなったようである。寝衣に着替えたランディが、ほら寝ろと隣で言いリーラを抱きしめる。


「ふふふ…ランディ、かっこよかったです。王様って感じだった」


そう言いながら、横に寝ているランディの身体の上にリーラは、ずり上がってくる。

酔っているリーラは、ランディの肩や胸にチュッチュッとキスをしている。


「おい…頼む…試されてるのか?俺は」


「ちゃんと出来たら何かして欲しいって言ってたじゃないですか。へへ、かっこよかったですよ。素敵です」


へへへっと、笑いながらリーラが言う。シエイ国の王への態度が良かったということだろう。ランディもそう言われると満更でもない。


「あれ?ランディ、ここきつい?おっきくなってるよ。触ってもいい?」


「へっ?おい!」


ランディの腹から下をリーラが撫でて、無邪気にペニスを両手で掴まえた。

思いがけない行動に、ランディは固まって見ている。


確かに行為中のリーラはいつも色々と口走り、ランディを興奮させるが、こんなに積極的なのは初めて見る。


酔っているとはいえ、二度とないことかも知れないと、ランディは慎重になり、息を潜めじっと見続ける。


「あー、もう…こんなに垂らして」


ランディのペニスからダラっと出ている透明な蜜をリーラはぺろっと舐めた。


「おおい!いいのか!それ!」


「もう…大きい声出さないで。あ、ほらまた、もう垂れちゃうでしょ。ダメ」


ぺろぺろとランディのペニスを舐めていたリーラは、あーんと口を開け、ぱくっとランディのペニスを口の中に含んでしまった。


ランディの巨根は、ビキビキと大きく勃起するのを抑えることは出来ない。リーラの口の中は温かく気持ちがいい。


「おおひく、ひなひで」


口に含み、上目遣いでランディを睨みながら、『大きくしないで』と言ったのだろう。そんな事は無理だが、うんうんとランディは大きく頷いている。


そこで喋られるとすぐに射精してしまいそうだという心の葛藤と戦っているが、そんなことをリーラは知らない。


「うんっ…ううん…」


リーラは口いっぱいにランディのペニスを頬張り、じゅくじゅくと蜜を吸い取っている。ランディの股の間にリーラは入り込み、口を上下に動かしている。


もっと眺めていたいが、射精感が込み上げてきたのでランディは、リーラの身体を引き上げた。じゅるっと音がして、リーラは口からやっとランディのペニスを離してくれた。


「リーラ…明日、怒らないでくれよ?」


ランディはリーラをころんと寝転ばせ、リーラの後ろの蕾を解すように触り、ベッドサイドに置いてある小瓶を引き寄せ、中に入っているオイルを蕾に垂らした。

トロトロとしているオイルが気持ちいいらしく、リーラは声を上げ始める。


「ランディ…気持ちいい。くちゅくちゅして…ランディのそれ入れる?」


「ああ、入れる。今日は俺の上に座れるか?」


相変わらず破壊力ある言葉を発するが、酔っているリーラは更に素直に言うことを聞くだろうと、ランディは考えていた。リーラを抱き上げ、ランディは自身の上に座らせ、勃起してぎちぎちに硬くなったペニスを、リーラの尻の割れ目に擦り付けている。


「ん?ランディを上から見るの初めて」


キャッキャッと無邪気に笑っているリーラに、まだ酔っていてくれ!と心の中で願いながら、ランディは先に進める。


「そうだな、初めてだな。リーラ、そのまま腰を浮かしてくれ…そう、後ろにコレを入れるから、入ったらゆっくり座って」


案の定、素直に言うことを聞くリーラにランディは剛棒をリーラの蕾に押し付けた。ずぶずぶとリーラの中に入っていくのがわかる。


「いやぁぁ…んんっ、ああ…ん」


リーラが小刻みに腰を動かしている。

腹の中で剛棒が暴れているが、気持ちいいシコリに当たっているのだろう。


「リーラ、気持ちいいか?動いても大丈夫か?」


「んっ、はっぁぁ…気持ちいい。動いてランディ、強いの好き…」


下からランディがズクンと腰を突き上げる。一度では済ます事は出来ず、何度も突き上げるのを繰り返してしまう。強い突き上げにパンパンと肌がぶつかる音が部屋に響く。ぐちゃぐちゃという水の音も一緒に聞こえてくる。


「下から眺めるのも、たまらないな…」


リーラの恥態を眺めながら、ランディはリーラの両方の乳首を同時に摘んだ。


「やぁんんっ…」


「気持ちいいか?これ好きだろ?」


「んんっ、好き…痛いけど好き…コリコリして…」


興奮し、たまらなくなったランディは、腰を大きく回しぐりぐりと押し付けたり、下から強く突き上げを繰り返す。


「ランディ…でちゃう、いっちゃう」


「ああ、いいぞ。リーラ…いく時の顔を見せてくれ…こっち向いて、俺の方、そう見せてくれ…」


目を閉じ、少し苦しそうなリーラの顔に興奮を覚え、ランディは激しさを増した。


「中に…出して…ランディ」


「ああ、俺も…イキそうだ」


下からズンっと大きな突き上げをし、ランディはリーラの中で射精する。

リーラも同時にピュッと腹の上に精子を溢した。興奮が収まらず、二、三度ランディは腰を振り突き上げ、残りの精子をリーラの中にぶちまけている。


「もう…抜いて…眠い…」


「おい…あー…リーラ、もう少し」


ランディの上に倒れ、リーラは寝てしまった。もちろん後始末はランディが行うが、いつもなら嫌がられる精子を掻き出す行為も、リーラは寝ているため、じっくりとよく見ながら丁寧に後始末したことも、気がつかれずに出来た。


「酒か。これは…ありだな…」


ベッドにあぐらをかき、ランディが真面目な顔で呟いているのを、リーラはもちろん知らずにいる。


ゆっくりと覚醒していくが、まだ目は開かない。昨日はどうしたっけ?あ、宴があって、その後は…とベッドの中で目を瞑り考えていたら、リーラの頭の中に鮮明な記憶が蘇ってきた。多分、ものすごく恥ずかしいことをしたということも。


ハッとして目を開いたら前にはランディがいて、リーラは見つめられていた。


「おはよう」


「オハヨウゴザイマス…」


ブフッとランディに笑われ、おでこにキスをされた。


end

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