第二十六話 繰り返し

 繰り返しは歌の、いや音楽の基本である。およそ繰り返しのない音楽はない。

 ここでは「繰り返すと速くなる」と教える。何が速くなるかというと、アクセントが速くなる。

 アクセントは以前にもお伝えしたが、アクセントは「もう始まっている」と、アクセントの立ち上がりは「神のみぞ知る」と言う、2つの要素が含まれる。

 この意味はアクセントはもう始まっていると言う感覚で、何時アクセントはイメージしてももう始まっているので、タイミングは使えない。また勝手に立ち上がるので、立ち上げようとしてはいけない。これを踏まえて、繰り返しは速くなる。

 では何のために音楽は繰り返すのだろう?バンドの打ち合わせで、「最後のCパートは繰り返しね」とか言うが、何のためだろう。

 これは盛り上げるためである。盛り上げる時、繰り返す時、ボリュームを上げようとするが、これは間違いで、速くする事によってボリュームが大きくなった様に聞こえる。これが正解である。 

 ボリュームが落ちて、スローダウンがかかったような場合でも、繰り返せばアクセントは速くなる。

 こんな事を知らずにただ繰り返しても、実は盛り下がっているだけかもしれない。

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