第10話 出会いの話

夏休みまであと43日…

 ある日の昼休みのこと

 柊「そういえばさ〜さっちと佐藤くんってなんであんなに仲良いの〜?」

 雪野「なんでって言われても…幼馴染だから?」

 柊「幼馴染だとしてもさ〜なんか一気に距離が縮まったエピソードとかないの~?」

 雪野「小さい頃のことなんて全然覚えてないよ、気づけば仲良しだったな〜」

 柊「じゃあ〜出会ってから今までずっと仲良しだったの〜?」

 雪野「あれ?私言ってなかったっけ?小学校5年生の時、私がお父さんの仕事の都合で九州に転校して離れ離れになったんだよね、」

 柊「え!?そうだったの!?」

 雪野(びっくりすると緩くなくなるんだ...)

 雪野「そうだよ、それからこっちに1人で来るまでは一度も会ってないんだよね!」

 柊「え〜それでもあんなに仲良しなの〜?」

 雪野「うん、私が転校するって決まった時に2人で約束したんだ!絶対また会うって、それまで文通してたんだよね!」

 柊「スマホとか持ってなかったの?」

 雪野「うちは高専に受かってからだったからね、文通もなんだか特別感があって楽しかったよ!」

 柊(大好きじゃん……)

 柊「じゃあ〜さっちは中学校3年間ずっと佐藤くんのことを想い続けてたってこと〜?」

 雪野「そっそんなんじゃないから!ただ…」

 柊「ただ?」

 雪野「なっなんでもない!次の授業始まるよ!準備しなきゃ!」

 柊(いつか絶対に問いたださなきゃ…こっちに戻ってきた経緯も聞けてないんだから…)

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