第7話 押しに弱い男

いつもようにstory.comのお題や運営方法について、コージは不満をつぶやいていたところ、通知の所にメッセージを気づき開いてみた。


『ウルトラコージ様


初めまして、story.com担当の高橋と申します。

この度は、たくさんの投稿ありがとうございます。

それらの作品を読ませて大変感銘を受けました。

大変急で恐縮ですが執筆していただきたいテーマがございまして

ご連絡させて頂きました。

詳細下記にて御報告致しますのでご検討の程お願い申し上げます。


テーマ ひと夏の恋

条件①女性を主人公としたラブストーリー

  ②主役は働いている20代~30代の女性


*このオファーは我々が厳選して数名のユーザーの方のみとなっております。

是非ご応募の程お待ちしております。


株式会社サニー・ミュージックエンタテイメント

SNS事業部 コンシューマー制作チーム 高橋ユウト』


(おおー、これは完全にオファーだよな。やっと気づいたか

俺の才能に。けど恋愛ものかあ、書いたことないからなあ。。)


一方の高橋ユウトは。

(いやー、オファーは送ったものの、ウルトラコージさんの良さが

全然わからないなあ。星野さんは一押しだったけど。。)


(あれっ、コージさんから返信きてる。。。)



(なにーーーーー、辞退するってか!何の才能も無いくせに

 大物作家気取りやがって。でもヤバいな執筆させるのが僕の役割だからなあ。)


コージ:ん、すぐ返信来た。よっぽど書いてほしいみたいだなあ。

    でも恋愛もの興味ないしなあ。


ユウト:なにー。あの野郎また断りやがった。あー、埒があかないから

    電話だ!


プルルルル、プルルルル、ガチャ。


「もしもし、初めましてstory.com担当の高橋と申します。メッセージの

件でお電話させていただいたのですが、どうしてもウルトラコージさんに

応募して頂きたいんですよ。」


「本当に、ありがたいんですが正直恋愛物って書いたことが無いんですよね。」


「いやー、コージさんの技量があれば全然、問題ナッシングですよ。実はね、

ほぼコージさんで決まりかなあってstory.comの中では噂になってるんですよね。

もちろん一応コンペになっているので絶対ではないですけどね。」


「えっ、本当ですか!」


「担当の私が言っているので信じてくださいよ。あと、大きい声では言えないんですが応募していただいたら、スタッフのオススメに5週間位お好きな作品載せますよ。」


「わかりました。応募します。」 押しに弱いコージだった。


(うわー結構ウソついたけど、応募してくれるようになってよかった。)

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