恋したらピンク色の涙が出るようになった。

ルベ

〜流せやピンク色〜



私の幼馴染みは、好きだよと言っても笑って「ありがとう」としか言ってくれなかった。



長いまつ毛も、柔らかくて茶色い髪も、耳に残る優しい声も、全部が大好きで大好きで大好きなのに。


私の想いは届かなかった。






________________

____________



「私のほうが好きなのに!!!」



帰り道、幼馴染みが知らない奴と手繋いで帰っててさ、

もう私の不満は大爆発。


思ってたこと全部ぜーんぶぶちまけちゃった。




「ずっと好きって言ってきたのに、アカはありがとうしか言ってくんなかったッ


ずっとずーっと私の片想いだった!!



それなのに、酷い!酷いよ!!高校で知り合ったやつと付き合うなんてあんまりじゃん!!!



せめてフッてよ!!こっ酷くフッてッ!


そしたら諦められるから!!」




アカのとなりにいる知らない奴がオロオロとした様子で手を離す。


瞳孔かっぴらいて睨みつけて、何か言いたげなアカに向かってまた口を開いた。




「アカ!!私が、ッ!


…私が……"男"だったらよかった…?」.






私の幼馴染み。"可愛い可愛い"幼馴染み。



私の好きな女の子は、ピンク色の涙を流す私を見て


"赤"色の涙を流した。




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