第14話 ヨ〇ボーの力


「個人的におすすめなコンボは、塩サウナの後に酸性泉。そしてそのあとに硫酸塩泉ですね!」


「そのコンボがおすすめなのね。試してみようかしら」


「分かりました!」


 すると、イアさんが驚きの声を出す。


「立ち眩みがしないわ! こんな早く効果が出るのね!」


 ? 立ち眩みって血液がしっかり頭に届いていないから起きるんじゃなかったっけ? 私が間違ってるのかな?


 イアさんは、塩サウナのところに行く。

 私が説明をして、イアさんはやり方が分かったので、入っている。ちなみに、10分経ったので、様子を見に行ったら、アウフグースされないかビクビクしてた。


「もう10分経ったのね。そろそろ洗い流すわ」


 そして、シャワーのところへと行く。洗い流したら、もちろんつるつる。


 その後、酸性泉のところに行くと、イアさんが入ってみる。


 酸性泉の効果は、殺菌効果が高いので、アトピーや慢性皮膚炎などの肌の炎症みたいなものにも効果がある。さらに、肌の角質を溶かすとこから美容効果が高いことで知られている。


「なにか、ザラザラしていたものが、なくなっている気がするわ」


「この温泉は、肌の角質を落とすので、美容にも効果的なんです!」


「そうなのね。あの塩サウナにはどんな効果があるのかしら?」


「肌に溶け込んで毛穴の奥に詰まった皮脂や、汚れを掻き出してくれるんです。あと塩を乗せることで、あまり温度が高くないのに、汗をかきやすくなる効果があります。普通のサウナは、とっても熱いところで短時間入って出ることを目的に。塩サウナでは、長時間いて汗を出すことが目的と、いう感じで違います」


 最後に、イアさんは、硫酸塩泉に入る。


 じっくりはだに浸透していって酸素を血液に送っていく。動脈硬化を予防するこの温泉は、脂分を洗い流す力があるなど、とっても効能豊かな湯だ。


 しばらくして、イアさんが上がる。


「すんごくしっとりしている温泉だったわ」


 硫酸塩泉は、ものすごい保湿効果があるので、肌がカサカサしている人にすすめます!


「このコンボは、肌の汚れをすべて落として、最後に保湿する。と、言う感じで考えて編み出しました!」


 イアさんの頭も洗う。シャンプーとリンスを教えると、とっても不思議って顔をしていた。実際に使ってみると、びっくりしていた。さらに、石鹸と泡だてネットで泡立てた泡が、とってもふわふわだったので、イアさんは、うっとりしていた。


 そして、その後はずっと炭酸泉を楽しみ、温泉から上がると、もう、体にいいことづくしだったので、お肌がつるつると通り越して、てゅるてゅるに。さらに、しっかり硫酸塩泉の保湿効果が続いているので、誰もが羨むもちもち肌になった。


「これは、どんな椅子なのかしら?」


「マッサージチェアですね! 体のコリなどをほぐしてくれます!」


「コリ? 試しにやってみるわ」


 20分後……。


「とってもほぐれたわ!」


「よかったです!」


 イアさん、冒険者だから、結構こっていたのかな?


「? これは何かしら?」


「……人をダメにするクッションヨ〇ボーです」


「人をだめにするクッション?」


「試しにすわってみてください……。理由分かると思います」


 イアさんは、恐る恐る腰を掛ける。座ったときに、背中に背もたれが来たので、びっくりしていた。


「とってもフカフカね~♪」


「そうですよー。これに座ると、しばらくは動けなくなるんですよー!」


 イアさんもしばらく動けなかった。さすが人ダメヨニ〇ークッション。


 それから三分後……。


「ZZZ……」


 睡魔、再び。


 それからしばらくすると、起きました。


「今日はとっても楽しかったわ」


「そういってもらえると、ありがたいですー」


「こんなにいいところなのに、人が来ないのは、もったいないわね」


「まぁ、結構町から離れているので仕方ないですよ」


「この近くに何か行くところがあれば、大繁j……」


 ゴゴゴゴゴゴゴ……


「え? 地震?」 


 震度5強くらいの大きな地震が私たちを襲う。


「いったん伏せましょう」


 銭湯からマギライアとルーちゃんが、吹っ飛んでくる。


 しーん……


 私の銭湯は「? 何か起きた?」と言わんばかりの頑丈さを、私たちに見せつけてくれた。


「ライ! 大丈夫?」


「私は一様大丈夫!」


「二人とも! あそこを見てください!」


「「え?」」


 イアさんがさした先。そこの地面には大きな穴があった。

 近づいてみると、そこには赤紫の整備された階段が、私たちを下から見上げている。

 ……これって、もしかしなくてもダンジョンが出現したやつ?

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