生存確認

六葉翼

第1話 プロローグ



ねえ。


呼吸を整えて。

訊ねた。


誰か死んだ?



世界はその時街灯の光に包まれ。

足元に供えられた手向けの花。

花弁は光の雫に照り映えて。

懐かしいあの歌が。

記憶の中で流れた。



俺が高校生だった頃の話。

高校二年の時の夏休み。

その日を境に始まった。


それは始まりの終わりか。

それとも終わりの始まりか。

正直よくわからない。


よくわからないまま。

今もこうして生きている。

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