【裏側の世界】絶期

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第1話「娼館篇 mui00「モア拉致られる」

ーーぅわ、気持ち悪い。

頭の中を何かに…こじ開けられる…。

  

「あ!起きたァ!?

久しぶりだねェ。モア!」

 ''ッ。

「待って、待ってモア! 

キミに話があるんだァ!」

 断る。

「まだ話してないよォ…キミが自分のモノした…えぇっと。

ぁ、シャルル!

随分、大事にしてるんだってね。

そのシャルルにうちのベェテスで働いてもらうんだッ!

モアのモノになったんだし、モアの為に働いてもらわないと…!

そして、僕の為〜ッ!」

 働く?

ーーシャルルには詳しくは話していない。

娼館で働くなんて論外…。

「そ。」 

「僕と血約を交わさないからってェ、好き放題していいわけじゃないしィ。

ある程度の掟は、守ってもらわないと!

僕は今すぐ、シャルルの力を奪う事だって出来るよ?

シャルルは、覚醒させるんでしょ?

力を遣う良い練習にもなるし、僕って優し〜ッ!」

ーー力を遣わせる気も覚醒させる気もない。

 ……。

「イヒィィ、いいよォ。じゃあ、代わりにモアが働く?」

 …わかった。

「日数は?9日。」

 …。

「じゃあ、8日?」 

 …。

「…7日に決定!!

コレ以上は譲れないよ!!」

 …。

ーー仕方ないか…。

シャルルの傷が治れば力は用済み。

ルシフェルは覚醒させると思ってたみたいだけど。


「イヒヒ。ここだよ。

置き手紙しておいたから安心して、頑張ってネェ!」

>>しゃっ

ーー暗闇に消えて行ってもういない。

…はぁ。


ガチャ

「あっ!

キたぁキた!よろしくゥ!モア。ようこそォ!

ルシィの第二の宮殿へ!!

ぼくは、ベルゼルだよッ!

ベルって呼んで!

ルシィの1番の親友ね!」  

 あぁ。

なんだか不満そ…。

ほんとにルシィの言った通りになるのかなぁ⁇

「この娼館は、帝圀中の人間が男女問わず、くる。

1階で酒を注いで客を捕まえる。

2階、3階の自室でベェテする。」

モアの名前はぁ…。そうだなぁ…。リラは?」   

 好きにすれば?

んなッ、生意気な奴‼︎

「し っ か り ね。リラ。君は、堕とすだけ。」


「シャルルの力をエサにして、モアにはうちの娼館で働かせよぉ!

あの色気…モアなら1晩で魂取れる所まで堕とせるよ!」

「ルシィがいいならいいけどぉ、それって上手くいくの〜?」

「ィヒ!いくね!

この僕にィ魂渡してェ、力を得た者でもない限りィ普通の人間は、アレ殆どの傷はそう簡単に治らない。

モアが、自分のモノにするくらい。

それでも、限界がある。

モアならすぐ治るけど、シャルルはもっと時間がかかる。

何故なら、所詮は普通の人間に毛が生えた程の力しかないモノだからァ!

でも、その力も僕の手のひらの上…と思わせる!

それに、モアの様に自在に力を遣うには練習が必要だしね。

シャルルには無理。

だ か ら。

モアなら倍の魂を回収するのに役に立つ!

モアが、シャルルをベェテスで働かないかはぁァ…んぅ?…賭けだけど…。

モアが客を堕としたら、ベルが魂を回収する。

完ッ璧な計画じゃないかァ!

ィヒヒィッ!楽しいなァ!

ねェ?ベ・ル。ボクのカワイイ僕?!」


…えぇっとぼくは、客が墜ちたら魂を回収するんだっけ⁇

モアってなんか気にいらない。

偉そうだし。

ルシィもなんであんな奴の我儘聞くの⁈

「墜ちた客は?案内して」


今日もあなた達は当たり〜。

甘い夢を永遠に〜。

さぁさぁ、甘い時間をあなたに〜。

甘い夢はあなたのもの〜。 

この世とは思えない快感をあなたに〜。

あなたはもう虜〜。

押しては引いてく快感をあなたに〜。

あなたはもう虜〜。

あなたはもう甘い夢の虜〜。

もう、戻れない〜。

もう、この世にはさようなら〜。


「ベル様。お客様です。」

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