読まれることのない手紙 八通目

AM7:00、

今でも僕は決まってこの時間に目を覚ます


レース場へ行かない休日

合い鍵を持った君が僕の家につく時間だ

遠くから近づいてくるスクーターの排気音

僕の部屋の前で止まる

 

「カチャ」

玄関の鍵を開ける音

「とんとんとん」

階段を駆け上がってくる

僕の部屋のドアがそっと開く

僕はいつも寝たふりだ

 

「シュルッ」

服を脱いで君は僕の布団に滑り込んでくる

ひんやりとした君の肌が気持ちいい

君を抱き寄せ、二人でぐっすりと眠った


・・・

僕はこれ以上の休日を未だ知らない


to H from S

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