The Room

犬屋小烏本部

たのしいパーティーのハジマリだ

第1話 The room

今日、あなたのポストに招待状が届いた。

封筒は白。絵も柄も文字さえない無垢な白。ただし宛先にはあなたの名前がしっかりと記されている。差出人は空の白だ。


あなたは慎重に開くだろうか。それとも、一息に破り捨ててしまうのだろうか。

あなたはきっとその封筒の中を見るだろう。だって毎日つまらないではないか。何かトクベツでシゲキテキなことをあなたは求めているはずである。


あなたはその招待状を見た。タイプライターで打たれた文字は必要なことだけを示している。


「×月×日××時×××の××、地下×階でパーティーを開催いたします」


日付は明日である。あなたは行くか、行かないか。招待状はそれを訊ねてはいない。

あなたは来る。招待状はそう断言しているのだ。




さあ、用意はよろしいだろうか。

其処ではきっとあなたの望むトクベツなパーティーが行われる。そう、トクベツなパーティーだ。今すべきことは明日の予定のキャンセルだろう。

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