普段は弱気で目立つことが嫌で猫背でとにかく背景に徹する根暗な男子高校生しかし…学校の外では長身イケメン、更に外国人の彼女?有り

@yasushimiki

第1話 (プロローグ)陰キャのユウレイ君

1話目は主人公のヒカリがイジメによって陰キャに徹するまでの流れを書いたのですが、ちょっと重い感じになったかも。

2話目からはもっと軽い感じになってます。

コミカルに書いたつもりです。

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東野光(ヒガシノヒカリ)は小学校低学年の頃は

屈託もなくよく笑う無邪気な可愛らしい少年だった

そんな彼が変わり始めたのは小学5年生に上った頃だった。

そろそろ周りの男子も色気づいてきた為に可愛らしい顔立ちで周りに女の子が群がるヒカリには嫉妬が集中して、男子に徹底的に無視されハブかれる。

「ちょっと顔が良いからって調子にのんな!」と

口々に罵られ、傷付いたヒカリは目元も見えない程に前髪を伸ばし、わざとボサボサの髪型にして兎に角目立たないようにした。

だが1度イジメの対象になってしまったヒカリに日がさすことは無かった。

目立たないようにしたことで絡まれることは無くなったが女の子達からも話しかけられることがなくなった。

完全な孤立に近かった。

ほぼ誰とも会話せず家と学校の往復だけである。

そうなると時間を持て余すので勉強するくらいしか

する事がない。

元々真面目なヒカリは知らない事を覚える楽しさ、難しい問題を解く達成感を知りますますのめり込む。

そうなると成績はウナギ登りでテストで満点を連発

することとなる。

目立たない陰キャがそうなればまたまた嫉妬される

いきなり後ろから飛び蹴りされたり、無理やり鞄を

ムシリ取られゴミ箱に捨てられたり…。

「満点とって調子にのんな!陰キャがよ!」

そんな理不尽な言葉に屈してテストでは7割しか

解答しないことにした。

そして理不尽な暴力でケガをしないように家での

勉強の他にトレーニングをする事にした。

中学生になる頃にはそれにランニングを加え、走りながら英会話を聴くということも増やした。

中学校を卒業する頃には吹き替え無しの映画も楽しめるまでになった。

そしてこの春から高校に入学する。

この頃になると身長も180cmと大きくなった。

お陰で暴力を振るわれることも無くなった。

しかし顔全体が隠れるほどのロン毛で背景に徹するものだから、あだ名は(ユウレイ)となっていた。


入学初日からクラスでもポッンと1人でたまに声を

かけようとするクラスメートには同じ中学からの生徒が「アイツはユウレイだからほっとけよ」なんて

余計な事を言うものだから入学から1週間たっても

一人ぼっちのままだった。

本人は環境が変わることで少しだけ期待していたのだがやはり今までと変わる事はなさそうだった。

しかし憧れはあった。

よく見るアメリカの青春ドラマの主人公達の仲間同士の涙と笑い、淡い恋の物語……そんな主人公達の

ように振る舞う自分を想像して…。

出来もしないのはわかっているけど…。

出来ない自分に腹が立ちストレスを溜め込んていた。


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