第12話 覚醒

☆佐藤徹(さとうとおる)サイド☆


俺なんかを好きになってどうする?

そんな事を考えながら俺は夜空を見上げていた。

それから空を見るのを止めてから勉強をする。

曲を聴きながら横を見た。

そしてベッドを見て真っ赤になる。


「クソ。アイツめ」


華のせいで赤面が止まらない。

困った事をしてくれたな。

思いながら俺はベッドを見ているとスマホが震えた。

その人物は成宮だった。


(今日の事はよく分かった。別れるんだよね?私と)

(そうだ。お前には大概呆れた)

(まあ別れるのは良いけど後悔しない様にね)(寝取られた口が言うな。最低だな)

(私は寝取られた訳じゃない。寝とってもらったの。貴方に呆れが差していたから)


いずれにせよゴミクズだな。

考えながら俺は呆れに呆れを重ねる。

それから(お前。天罰が下るぞ)と脅す。

すると成宮は(私は悪い事をしてない。呆れに呆れただけだよ)と話す。

馬鹿野郎かな?


(最悪だわ。お前。もうブロックする)

(まあそれをやるのは勝手だけど私達に迷惑をかけないでね)

(それはこっちのセリフだ。ふざけるな)


そう言いながら俺は成宮のアカウントをブロックした。

それから俺は額に手を添える。

そして「クソッタレが」と吐き捨てた。

そうしているとドアが開いた。


「お兄。誰から?」

「聞いて分かる通りだ。成宮だよ」

「成宮さんか。...大変だね」

「ああ。もう敵だ。アイツは」


「そうだね」と複雑な顔をする梓。

それから数秒考え込み。

「ねえ。お兄」と梓は向いてくる。

そして俺の近くにやって来る。


「お兄は.....あの人。渦宮さんとはキスをしたの?」

「ブハ!?な、何だいきなり!」 

「わ、私も負けてられないなって思って」

「ふざけんな!」

「どっち?キスされた?されてない?」


追及してくる梓。

俺は言い淀みながら居るといきなり梓は俺の首に手を回した。

それから俺を見てくる。

ジッと強く見据える。


「お兄。私なら貴方を満足させれる」

「ま、満足?!何が!?」

「私なら全て受け止めれる」

「い、いや!?」


すると梓は思いっきり口を開けた。

それから赤い喉仏を見せてくる。

俺は真っ赤になりながら「バカヤロ!俺達は兄妹だぞ!」と言う。

だが「血は繋がってない」と否定された。


「私はお兄が好き。だから取られたくない」

「ば、お前な!は、母親が悲しむぞ!」

「でもお母さん今は居ない」

「馬鹿な.....!」

「私は貴方としたい」


したいって何が!?

俺は思いながら居ると思いっきりキスされた。

濃厚なキスで舌を舌で絡めてくる。

こ、コイツ!

いかん。これはマズい!


「お前な!ま、マジにいい加減にしろ!?これ本気のキスじゃねーか!」

「え、えへへ」

「は、恥ずかしいならやるな!ふざけんな!」

「お兄。私は全く恥ずかしくないよ。どうせならこの身も捧げる」


俺は大慌てになりながら梓を見る。

すると梓は涎を掬って飲みはじめた。

マジにこれは行為をする前の遊戯である。

これはマズイ!どう考えても!


俺はそう判断してから逃げる。

梓を立ち退かせてから、だ。

これ以上はマジにヤバい。

かなりマズイし。

梓とは距離を置く必要性がある。


☆佐藤梓(さとうあずさ)サイド☆


逃げられた。

お兄の涎を飲んでいたら。

興奮してヤバい。


こんなにもキスが心地良いものとは思わなかった。

逃げられたお兄を見送ってから私は椅子から立ち上がる。

すると椅子にシミが...。


「ありゃ」


私の全身が興奮状態に陥っていた。

上半身の尖った部分も硬い。

これはマズいな。

やり過ぎたか。


「.....でもね。お兄。私は絶対に負けたくないから」


私はそう言いながら真剣な顔をする。

そして下着とズボンを脱いでから私は着替えてから家事をする為に下に降りる。

ヤバすぎる。

まだ興奮が冷めない。


「...怖いね。人間の身体って」


私はそう思いながらドアを閉めた。

それから下に降りて行く。

玄関の鍵がかかってない感じだった。

どうやら慌てて出て行ったらしい。


「...」


私はメッセージを飛ばした。 

コンビニに行っているのであれば何かアイスでも買ってきてもらおう。

そんな事を考えながらメッセージを飛ばした。

するとお兄からメッセージが来た。


(アイスで良いのか)


という感じで。

私は(うん)とメッセージ。

するとお兄が聞いてきた。

(どこでこんなテクニックを覚えた)と。

私はニヤッとする。


(お兄の部屋の尿まみれエロゲ)

(何...)

(勝手に借りちゃった。モザイクが凄かったけど勃起したおちん◯んってあんなに大きいの?)

(...切るぞ)


疑問に思っただけなのだが。

切られてしまった。

私は「残念」と呟きながら家事をやり始めた。

取り敢えずお兄が帰って来るまでに終わらせておきたい家事があるからだ。

洗濯とか。


私は変態に塗り変えられてしまったなぁ。

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