妻を好きで!好きで!仕方ないんですけど!!

彼方希弓

第1話 大好きな人

 愛情のカタチってゆうのは目に見えないから、これが普通なのか、異常なのか、その線引きは曖昧で難しい。


セクハラとかもそうだけど、相手がどう思うか

ってことだろう。

好きな人に触れられるのは、うれしいことかもしれない。

嫌いな人に触れられるのは、苦痛でしかないだろう。

こちらは大好きでも、相手はそれを、うれしいと思ってくれてるのか。

うっとうしいと思われてしまうのか。


結婚して8年になるが、俺は妻のことが好きで好きで仕方ない。

ってゆうか、“妻” とか言うのも、未だにめちゃ照れる。


“妻” 

“妻……”

“俺の、妻”

キャ~~~~!!恥ずっ!!

って、なる。


高校に入学して、その日はちょうど俺の16才の誕生日だった。

のちに妻になる中野 柚希ゆき先輩と、出会った。


結婚したのが、26才の時。

そして今は34才。

結婚してから8年が経った。


出会ってから今日まで、この18年の間、俺はずっと彼女のことを好きでいる。


それは、かなり珍しいことらしい。

つきあいはじめとか、新婚時代とかは、みんなそれなりにラブラブだけど、時が経つにつれて、愛情や関係性は変化するものらしい。


なんでこんなに大好きなんだ?

ほれ薬を大量に投与されているか、催眠療法で好きだって暗示をかけられているのではないか?

な~んて思うほどだ。

ま、それは、冗談だけど。

でも、冗談じゃなく、俺は妻のことを心から

大好きなんだ。


俺の名前は、倉田 とおる

神奈川県警察本部 交通部 交通機動隊所属の 白バイ隊員だ。


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