第21話 週末

~同時 放課後~

「やっと1週間終わったあーー」

「明日から休みですね」

「時雨と向かえる初めての週末だあー」


「週末の解放感は何歳になっても変わらないね」

「何歳になってもってほど紗理奈は年取ってないでしょ」

「まだまだ人生はこれからですよー」


「2人は週末何か特別な事とかしないの?」

「デートする」

「おお。関係一気に進展したんだね」

「はい、今の日常は私にとって宝物です。西園寺さんもそう思ってくれてると嬉しいんですけどね」

「私も同じ事思ってるよ」


「いい関係だね、羨ましい。デートは何するか予定立ててたりするの?」

「まだ何も考えてない。どこに行くのか、そもそも外出するかどうかも」

「ええっ、全く無計画なんだ」

「デートしようって話したのも昨日だからね」


「絶対結月が時雨ちゃんにぐいぐいいったよね。じゃないとこんなに早く関係進展しないだろうし」

「……あはは、まあそんなとこ」

「私は別にいいと思っていますけどね」


「おっ、もう結月の家だね。結月の家はおっきいからすぐわかっちゃう」

「大きくなくてもいつも通ってたら分かるでしょ」

「それもそうだね」


「私たちはここまでだね」

「また来週会いましょう、伊藤さん」

「うん、2人ともばいばーい」

「ばいばーい」


「さて、2人だけの時間だね」

舌なめずりしながら時雨の方へ向き直る。

「ひえっ……」

「ひえっ、って酷くない?」

「今の西園寺さんが何か恐ろしいことをしそうに見えたので」

「そんな風に見えたんだ……」


 私的には色気のあるお姉さん的なイメージでやったんだけどなぁ……。


 「時雨ってニーハイソックスって知ってる?」

「はい、聞いたことはありますね。膝よりちょっと上くらいの靴下ですよね」

「メイド服にあれって絶対似合うよね。ネットとかで調べるとたくさんヒットするよ」

「あなたの検索履歴は人に見せないことを強く推奨します」

「……」


 「話を戻しますけど、それを私に履いて欲しいということですか?」

「うん、知識不足で用意してなかったんだよね。今日はもう準備できてるはず」

「いいですよ。後、これから実行に移す前の下調べはしっかりしてくださいね。その悪癖が大人になってからも残ると足を引っ張りますよ」

「なんか今日の時雨容赦無いよぉ……」






 


 





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