第13話

学校に行きたくない。


心の底からそう思った。


みんなと顔を合わせたくない。


まず、この扉を開けるのが怖い。


妹にも会いたくない。次にあったら殴ってしまいそうで、


抑えろ、抑えるんだ。


そして扉を開ける。


そこには土下座している妹がいた。


「ごめんなさい」


「・・・っ」


怒りが許したくない気持ちと許したい気持ちが交わる。


「ごめんなさい。お兄ちゃんに酷いことして酷いことを言って裏切ってごめんなさい」


「・・・」


俺は、俺は、


許すよって言葉を言えよ。もういいっていえよ。そっち方が楽なんだ。そもそも妹だって、したくてあんなことを広めた訳じゃない、昨日は忘れてたのだって、テンパってたり、気持ちの整理が追いついてないからだったんだろう。だからこうしてすぐに謝った。土下座もしている。別に仲良くしないなら、しないでいい筈なんだよ。


だけど、こうして謝って


「・・・今は気持ちの整理をさせてくれ」


「・・・うん」



ーー


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