第13話
学校に行きたくない。
心の底からそう思った。
みんなと顔を合わせたくない。
まず、この扉を開けるのが怖い。
妹にも会いたくない。次にあったら殴ってしまいそうで、
抑えろ、抑えるんだ。
そして扉を開ける。
そこには土下座している妹がいた。
「ごめんなさい」
「・・・っ」
怒りが許したくない気持ちと許したい気持ちが交わる。
「ごめんなさい。お兄ちゃんに酷いことして酷いことを言って裏切ってごめんなさい」
「・・・」
俺は、俺は、
許すよって言葉を言えよ。もういいっていえよ。そっち方が楽なんだ。そもそも妹だって、したくてあんなことを広めた訳じゃない、昨日は忘れてたのだって、テンパってたり、気持ちの整理が追いついてないからだったんだろう。だからこうしてすぐに謝った。土下座もしている。別に仲良くしないなら、しないでいい筈なんだよ。
だけど、こうして謝って
「・・・今は気持ちの整理をさせてくれ」
「・・・うん」
ーー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます