第15話:バッド・ピープル。

シャーベットと未知太郎は愚にもつかない会話をよくしてよく笑った。

だから平和に過ごしてるように見えた。


某国はシャーベットの破壊をあきらめても、シャーベットを作った技術ノウハウを

欲しがってる組織や国がまだあるかもしれない。


この平和はシャーベットにとっては束の間の安らぎだったかもしれない。


「ねえ、シャーベットもう体の中に爆弾はなくなったんだし、これで安心して

暮らせるね」


「それは分かんない、ひとつの脅威が去っただけかもしれないし・・・」

「たとえ体の中の核爆弾がなくなっても、私そのものはまだ存在してるからね」

「私を利用しようとしてる組織がいるかも・・・」


その予感はどうやら当たらずとも遠からずだった。


世の中には戦争の武器を売って儲けてる組織がいくつもあった。


その中でも一番えげつない商売をしてる組織があった。

その組織の名を「バッドピープル」と言った。

悪い人たち・・・そのまんまだ。


ある日のこと、そのバッドピープルの幹部たら言う、いけ好かない男と

部下らしいふたりの男が、此先家にやってきた。


「ごめんなさいよ」


シャーベットと未知太郎は買い物に出かけている最中で家には、お父さん

だけがいた。


「は〜い・・・どちら様?」


「私、こういうものです」


出された名刺には「家の増改築・メンテナンス/バッドピーポー工務店・

ジェームス・詐欺沼」と書いてあった。


どうみてもジェームスと言う顔じゃなかった。


「あ〜うちはまだ新築ですからね・・・必要ありませんけど」

「せっかくお越しくださって恐縮ですけど、リフォームするつもりはありません

からどうぞ、お引き取りください」


「そうですね・・・まあ見たところ改築やメンテンアンスは必要なさそうですね」


「ところで、つかぬ事をお聞きしますが・・・こちらにシャーベットって

ロボットがいると思うんですが?」


そう聞かれて、以前二度もアイドを訪ねて怪しい人たちが来ていたので、

お父さんはちゃんと学習していた。


「そんな人はいませんよ・・・なにかのお間違いじゃないですか?」


「そうですか?・・・おかしいですね」

「単刀直入に申し上げますが、私ども実はシャーベットさんに用があって

来ました」


「そうですか?」

「ですけど、今も申し上げたとおり、そういう人は我が家にはおりませんので・・・

お帰りください?」


「ちゃんと調べはついてるんですよ・・・」

「ウソおっしゃってもらっては困りますね・・・」

「シャーベットさんを黙ってお貸し願えるなら、我々の用事が済んだら、

かならず彼女をお返しするとお約束しましょう」

「それに、もともとシャーベトさんはオタクの所有物ではありませんよね」


「いえいえ、シャーベットはうちの所有だし家族ですよ」


「お〜いないなんて言っておいて、いるじゃないですか?ウソは困りますね」


「あっ」


「これだから素人は・・・」


「さy−ベットさんはもともと間違ってお宅に来たんでしょう?」

「ね、図星でしょ・・・全部、調べはついてるんですよ」


「でも、シャーベットあなたがたのものでもないでしょ?」


「だからお譲り願いたいと言ってるんです」


「もしシャーベトさんが、お出かけになられてるのでしたら、お帰りになるまで

待たせていただきましょうかね」


「お好きにどうぞ・・・」


そんなやりとりをしているとシャーベトと未知太郎が帰ってきた。


未知太郎は、玄関に居座ってる、怪しげな男どもを見て怪訝そうな顔をした。

またかと思った。


「あんたがた・・・なんなんですか?」


「あ、どうも・・・息子さん?」


「そうですけど・・・あなたがたは?」


「工務店のものです、リフォームをお勧めに・・・」


すると家の中からお父さんが言った。


「工務店なんてウソだよよ・・・シャーベトに用らしい。」


「またなのかよ?」


「私に用ってなんでしょう?」


シャーベットが機嫌悪そうに言った。


とぅ〜び〜こんて乳。。



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