床屋の確率の話

 大体、同じ床屋に行ってんだけどさ。何人か床屋さんがいて基本的に入った順番で担当の人が決まっていくわけよ。でさ、俺の担当がさ、いっつも同じおじさんなの!いっつもだよ?行く時間変えても、必ずそのおじさんの担当の順番になっちまうんだよな!頼んでねえのに!別にね、そのおっさんに罪はないよ!細かいこといろいろ聞きやがって、それはもう、お前の判断でやってくれよ!6mmがどれくらいか俺は分かんねえよ!ジジイ!って叫びたいけど!


 それ以上に他の人に見てもらいたい気持ちがあるわけ!全員がそのおじさんのスタイルだったら諦めもつくんだけどさ!ほかの人がもっとうまかったり、波長があったりしたらもったいないじゃんか!でも、いつものおじさんがいる手前さ、すいません、順番飛ばしていいんで!別の人でお願いします!とか言えないでしょ?言える?そっか!すげえな!


 だからもうね、いやなんだよね。簡単に言っちゃうと、おじさんに当たらないようにしたいんだよね。でもそういうことってない?望んでないのに結局いっつも同じ人に当たるとか、同じ組み合わせが当たるとかさ?無い?そういう意図してない確率の合致のことをさ!地獄のデジャヴ、ヘルデジャヴって呼ぼうと思うんだけどどう思う?どうでも良いか?


 まあ、なんにしても望んでいない確率の連鎖ってやつはどうしようもないし、回避のしようもないってことですわな。いつか書いたじゃんけんの件もヘルデジャヴだな。でもそういう連鎖の中にたまに良い連鎖があるから中々やめられないよね。パチンコってそういう感じ?やったことないからわかってないんだけどさ。


 でも、良いことがあるように、今日こそ確率にかけて床屋言ってみようと思うんだよね。大体さ、床屋の人が5人いて、おじさんは一人だから確率は5分の1のはずなんだよ。らんまよりよっぽど確率が低いじゃねえか!というわけで髪切りに行ってきます。

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