ビターだけど愛情に満ちた結末。愛の形が切ない

『みんな、君を愛している』
物語を読み終えたとき、このキャッチフレーズが本当に切なくて。
誰もがエマを想い、彼女のために……と思っただけなのに。

第一話を読んだ時点では、どうして青年はいなくなってしまったのかわからなかったし、いなくなってほしくなかった。
けれど物語が進んでエマの状態を知ったときに、どう転ぼうとも、どんなにあらがおうとも、別れは避けられなかった。
それならば、きっとこれで良かったのだとそう思う。

結末はビター。だけど優しさと愛情にあふれている。
ほろ苦いけれど、そのほろ苦さがおいしくて味わい深いカフェラテのよう。
カフェラテのカップの絵柄は、もちろんルピナスで。

誰もがエマを想う、その気持ちが切なくも美しい物語です。

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