第43話おっさん、お嬢様と赤ちゃんを作る

交際をスタートさせて俺とお嬢様は少しずつ愛を育んでいった。


「楽しみだなー」


今日はお嬢様が勇者として俺を討伐という名目で国費を使って遊びに来る日だ。


お嬢様は魔王討伐の『てい』で、王都と魔王城を行き来していた。


そう、俺たちは遠距離恋愛なのだ。


なんせ、魔の森は昇華石が埋め込まれた魔物が多く、か弱いお嬢様一人で来る訳にはいかなかった。


騎士達と帯同すると、大人数になる。


流石に、急に同棲ははばかれた。お嬢様は18才になったばかりなのだ。


そして、3回目のお嬢様の訪問があった。


「魔王様、勇者様がお見えになられました」


「おお、ようやくきてくれたか」


副官のネーナにお嬢様達を丁重に魔王城内に案内させた。


そして、お嬢様を俺の部屋へ案内してくれた。


「お嬢様」


「おっさん!」


俺とお嬢様は逢うと、まず、あつい口付けを交わして抱きしめあった。


もう既にそう言う関係なのだ。


俺、幸せ、もう天国に行きそう。


二人で、いろいろ話す、お嬢様は魔法学園でのことや王都での出来事をいっぱい喋った。


「それでね、おっさん、お父様がね......へへへ」


お嬢様は見かけはクールだが、意外と俺と二人きりだとデレる。


『可愛いー』


俺にだけ見せる笑顔がある。


俺は幸せを噛み締めていた。


ふっ、と目を窓から魔王城の中庭に移すと魔族の子供が遊んでいた。


俺が魔王になってから、あちこちの魔族が魔王城下に移り住んで来た。


昇華石の魔物は魔族にとっても危険だ。


特に子供の魔族はまだ力が弱く、危険なので、俺が保護の通達を出したら、あちこちから子供のいる魔族が集まった。


「子供って可愛いなー」


俺は呟いた。そしてしばらくして、お嬢様の方を向くと、何故か、お嬢様は慌てて服を脱いでいた。


「は? お嬢様?」


「あ、す、すまない。おっさん。私、気が利かなくて」


「え?」


「おっさん、子供が、赤ちゃんが好きなんだよな?」


「それはもちろんそうですぜ」


「なら、おっさん専用種付け絶対服従奴隷としては、早く赤ちゃんを作ってもらわないと!」


俺はもちろんフラフラとお嬢様のそばによった。


お嬢様、もう全裸だったから......


いくら俺でも、この魅力には勝てねぇ。


お嬢様、積極的すぎ!


そして、お嬢様と二人でベッドに倒れこんだ。


お嬢様と同じお布団に入ったものの俺は怖気ついた。


俺はへタレなおっさんなのだ。


俺がもじもじしているとお嬢様ももじもじしていた、が。


「おっさん     して」


俺の理性は崩壊した。


お嬢様を激しく求めた。


そして、いよいよ。だが、俺はまたしても気後れした。


何故なら、お嬢様は及び腰だ。お嬢様の年齢からも、明かに初めてなのだ。


俺もだけど。


「お嬢様、本当にいいんですかい? 俺ごときと?」


「何を言ってるんだ? おっさんとだなんて、光栄だし、嬉しいぞ」


俺などが、お嬢様の初めての相手でいいのだろうか?


いや、そんな幸福はあっていい筈がない。


だが、お嬢様は。


「おっさん! 挿れて」


俺の理性はまたも崩壊した。


☆☆☆


私は馬鹿だった。もう! 私の馬鹿! おっさんの部屋で二人っきりになるのはこれで3回目だった。


でも、私は気がつかなかった。


一人だけ幸せで舞い上がって


そうだ。おっさんは健全で大人の男なんだ。


彼女なら、当然、その、セ、セックスしなきゃ。


そう思っていると、おっさんが一言。


「子供って可愛いなー」


『はッ!』


私ってば馬鹿、おっさんは早くやらせろと言ってるんだ。


私は何をやっていたんだ?


一日でも早くおっさんの種を身ごもるのが、私の最高の幸せなのに、嬉しくて、本分を忘れていた。




おっさんから促されるなんて、もっての他だった。


自分で服脱いで、おっさんに気遣いさせることなく、黙って足を開いて待つか、尻を向けるか。


いや、私は何を考えているんだ? おっさんにそんな労働をさせるのだなど!


自ら尻を動かして、おっさんの子種をもらうべきだった。


私は急いで、服を脱いだ。


『おっさんの赤ちゃんを作らなきゃ』


でも、私は気がついた......今日は安全日だった。


私ってば、馬鹿! 次回は一番危険日に来よう。


今日はせめて、おっさんに初めてを捧げよう。


「おっさん! あ♡」


おっさんは大人の余裕で私をベッドに押し倒した。


そして、何か言ってる、きっと私への愛の言葉だ。


だが、顔が赤くなり、頭に湯気が出てる状態ではろくに、せっかくのおっさんの愛の言葉を良く聞けなかった。


おっさんはベッドで私に覆いかぶさると、ちょっと、間違えたのか、私の足を踏んずけた。


ちょうど、おっさんを愛を込めて呼ぶ時だった。


「おっさん    して(痛て)」


何か言い間違えた様な気がしたけど、おっさんは私の唇を塞いだ。


「おっさん激しいぞ!」


私は幸せだ。大好きなおっさんに初めてを捧げられる。


でも、いよいよというところで困った。


おっさん私のGカップの胸に夢中になって、お布団に私が入ってないのに気がつかない。


『寒いよー』


部屋はクーラーでキンキンに冷えていた。


私は思わず言ってしまった。


「おっさん     (お布団に)入れて」


おっさんは私に優しく密着して温めてくれた。


こうして私は初めてをおっさんに無事捧げた。


『そろそろお父様におっさんとの交際が上手く行っていることを報告しなきゃ』


私はそう思っていた。


その日、おっさんと100回した。

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