問い

「生き方が、分からない。」

(自分の気持を無視しているものね。)

「やりたいことが、分からない。」

(やりたくないことばかり、してるものね。)

「幸せって、どうやったらなれる?」

(そんなの自分自身に聞いたら?)

「私の幸せは何?」


 近所の目を気にして、カーテンを締め切り、部屋の中で、もんもんと胞子を飛ばすかの如く、腐りかけた時間に飽き飽きして、ドアを開けて、外に出ることにした。

 どこにも行かない。何もしない。

 これが、最高に、お金を使わずに、大人しく過ごす方法。でも、つまらない。

 世の中の人が、職場なり、学校なり、行くべき所に行っている際、いったい私はどこに行くべきか?思い当たる全ての場所に、思いを馳せ、行くと決めた場所は、神社の奥の小高い山を登った先の遥拝所。

 限りなく天辺まで登り、遥か向こうにそびえ立つ山に向かい合い、そして、カタカムナのウタヒを唄う。

 まともに唱えた事もないのに、それがしたくなり、誰も居ない場所で、唱えてみたくなった。

出来るのか?出来ないのか?

そんなことは、置いといて、街並みから1〜2時間程離れた、山里の神社に車で向かい、階段を上がる。

百段を欠ける程の高さまで上がり、社殿に挨拶をして、峰拝所に向かう。人が舗装した山道を、木々に話しかけながら登る。

澄んだ空気が肌寒い。

いつもの木々。いつもの空気。いつもの空間。


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