異世界でフンドシだけでも無双する。

倉ぼっこ

第1話 来たれフンドシ! いせかいへ。

ここはどこかの異世界のある村—————————。


「きぁぁぁ————。」

「だ、誰か助け、———ぐふ。」

ゴブリンたちに襲われている村人たち。


「どうか。子供たちだけでも—————」

「い、いや。———やめて。」

子供を奪い。檻入れられている。

みんな。泣いている。助けなきゃ。


私はゴブリンたちに見つからずに走って向かった。

小石を投げ。ある少年にあたって、私を見た。

「———あ、お姉さん。」

「助けに来た。今、檻を壊すから。」


私は魔法を放つ構えをしようと距離を取ろうとした時。

子供たちが怯え始め。騒ぎ出した。———まさかと後ろを向いた。

「おやおや———。かわいい魔法使いちゃん。——どうしたんだ。一緒に遊んでやろうか。———。」


魔王の幹部、四天王の一人、ミノタウロス。


私は杖を構え。

「エクスプロージョン。」

最大威力でミノタウロスに放った。———が。

「ほぉう———。なかなか気持ちよかったぞ。—————。」

「き、効いていない。そ。そんな。」

私は絶望した。これが四天王の力か。


「そんな。魔法使いちゃんに、ご褒美をあ・げ・る。♡」

と腕を上げ、拳を作った。

ヤバい。


ものスゴイ威力で殴り掛かった。

私は涙を出し、目をつぶった。私は無力だ。

そう思った。       —————————その時。


「いたいけな。————子供を傷つける。————悪い奴は。————どこのどいつだ。—————。」


私は目を開けた。


ケツだ。ケツが見えていた。


「な、なんだ、お前は。」


一瞬のことでミノタウロスがうろたえていた。


「拙者は、みのこなし太郎、弱きものを守り、邪悪なものをうち払うもの。」


男はそう言った。鍛えられた体をし、服は着ていなく。大事なものところに赤いなにかをぶら下がっていた。


「払うものだ————。面白い。なら、遠慮なく、こなごなにしてやるわ。」

「あ、危ない。」


私は、男を助けようとしたが、ミノタウロスの強烈なパンチが速く、くらってしまった。

「終わった…なっ。」


男は死んでいなかった。それどころか顔面を当てられたのに瞬き一つもせずに立っていた。


「き…貴様。」


ミノタウロスは連打で拳を放った。やはり四天王。打つスピードが速すぎて私では見えない。


だが男は仁王立ちのままでびくともしなかった。


「な…なぜだ。何故効かぬ。この四天王である私が。」

「その程度では拙者せっしゃは傷一つ出来ぬ、一度、手本として見せてあげましょう

。」


そう言って、男は構えのポーズをし、拳を作り、振り上げた。直撃だ。


「…がっ。」


ミノタウロスはおもいっきり腹を殴られて、動かなくなってやがて死んだ。


「これにて、一件落着。」


男は仁王立ちになり、ほかのザコのゴブリンに威圧した。


「ひっ。」

「なんだ。あいつ。逃げろ。」


怯えて逃げていった。


あまりの光景に私は思わずポカーンとして、我に返り、男のほうに向かった。


「あ、あの。」

「ありがとうございます。魔王の幹部を一撃で倒せる。これほどの強さ、ぜひ私をお友させてください。」


私は何を言っているのだ。だが、魔王との互角で倒せるのはこの人しかいない。そう思った。









  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る