第2話 ウィルス
地球では、まだ気づかれていないけど、未知のウィルスが宇宙から入り込んでいたんだって。そのウィルスは、男性の体に入ると、脳を支配するらしい。人間だった時の記憶も残り、気持ちも続くから、外から見ると、これまでと変わらない人間としか思えないらしい。
ウィルスと言っても、空気感染しないから、感染力は弱くて、まだ、人類の男性の20%ぐらいしか感染していないみたい。感染しても分からないから、近づいてしまい、飛沫とかで少しづつ感染が広がっていくんだって。でも、20%は人間じゃないって、怖くない。
見た目は変わらないとは言っても、どういうわけか、異星人の意識もあって、本人達は、人間じゃないと理解していて、人間にはわからない会話もしているんだって。どうやってかは分からないけど。
また、理由は分からないけど、女性には感染しないらしい。だから、まず男性に感染して、人間の女性と子供を作ると、その子供は男性も女性もいるけど、異星人として生まれる。こうして、静かに異星人が増えていって、いつの間にか地球は占領されちゃうらしい。100年ぐらいかかる壮大な計画よね。
異星人たちは、独自のコミュニティを作り、政治とか経済とか、人間の生活を支配しようと動いているみたい。
なんか、あの有名なネットショッピングのサイトは、異星人で運営されているとか。私の日々の買い物は、ほとんどそのサイトでするから、日々の行動は見られているし、その買い物の利益は異星人に吸い取られている。
実さんも感染していて、私のことを征服すべき生物として見ていたのかもしれない。でも、私は、そんなこと気づいていなかったし、想像もしていなかったの。だって、どこから見ても人間だもの。
私は、男性のことあまり知らなかったから、実さんに変なことがあっても、男性ってこんな感じかなって思うだけ。
変なことといえば、時々、帰ってこないこと。たまには2日ぐらい帰ってこないこともある。後から思うと、異星人のコミュニティで活動していたのかも。でも、私は、男の人って、会社に泊まり込んで仕事し続けることもあるのかな、大変だなって思っていた。
別に夫婦でもないし、泊まるからって連絡する必要もないって感じだった。玄関のチェーンとか閉めるかどうか分からないから、連絡してもらえればとは思っていたけど。
また、電話とかで誰かと話しているような様子もなく、多分、友達とかいなんだろうなって思ってた。また、彼女のこととか話さないし、外で会ったり、LINEとかで連絡しているようにも見えなかった。
女子高生がいるから、遠慮しているのかなとも思ったけど、多分、友達とか彼女とかいないんだと思う。そんな不思議な関係が続いたの。
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