第26話 試験は唐突に終わりを迎える

結局、あの後死者が20人ほど出たらしくそのまま試験は終わった。今年のレベルが低いと先生が嘆いていたが、いやしかし仕方がないと言いたかった。

少なくともあの死神的なやつはあそこにいるべきやつでは無い。まるで誰かがあそこにわざと置いた……とまでは行かなくとも誰かが誘導してきた、そんな感じがした。


レフィア曰く、あそこまでの敵はダンジョン系の最深部にしかいないレベルだと

その割に私のチェーンソー1発で死んでたのでおそらく耐久は脆かったようだ


「そういえばレフィアってステータスはどんなもんなの?」


私はかねがね気になっていたことを聞く。これは純粋な興味から来るものだ

それに対して、レフィアは


「ステータス?ああそんなものもございましたね……わたくしは『体力』A、『攻撃力』EX:X 『魔力』AAAですわ」


やっぱりこの子もステータスにEXがあるんだ?と私は思ったのだが


それはそうとして、思いのほか受験生がいないな、と思ったら


「受験生は皆一旦家に帰りましたわ……?なんでもが試験の会場を襲ったとか何とか……」


魔族!?……そいつはどれぐらい強いんですかね?……


と、色めき立つ私をレフィアとノエルがとめる。


「リツ様!貴方はもう少し落ち着いてくださいな……」


仕方ない、それは諦めよう。


──な ん て 言 う と 思 っ た か ?


私はダッシュて魔族の方にかけていく。魔力でわかる、おそらくあそこだ!


◇◇◇◇



「ヒャッハーお邪魔しまぁーす!……ってあら?」


そこにはおそらくここの先生と思わしき奴らが軒並みぐるぐる巻きになって置いてあった。

そしてそこには


「なんだ?まーたつられてやってきた獲物か?」


そう言って大口を開ける蜘蛛型の魔物がいた。

その傍らには


「はあ?対して強そうでもないガキがまた1人?……全く人間ってのは死ぬほど愚か者ばかりだねぇ!」


そう言って二本の大剣を構える魔族がいた。


「、、に、に、……逃げるんだ!……」


かろうじて生きてそうな先生の忠告を受けて私は


「?いやぁ……ちょうどいいサンドバッグ探してたんだよね……っー訳で」


チェーンソーを構えて叫ぶ


「てめぇらはアタシのストレス発散に付き合ってくれや?」


そろそろキチゲを放出しないという死ぬ。そこまで行っていた私は

そんなことを叫びながら飛び出して殴る。殴る


「はん!愚かなヤツめ!……スパ!やっておしまい!」


スパと呼ばれた蜘蛛が口から大量の蜘蛛糸を放出し、リツの動きを封じる。


「……動けねぇ?……なるほどそういうのもあるか」


リツは別に動きを止められることは対して問題ではなかった。

普通ならこの時点で死に至るし、この蜘蛛の糸は毒を帯びていて体が麻痺して動けなくなるはずなのだが


「──終わりだな?……全く対して魔力もなさそうな雑魚に……」


そう言いながら再び先生たちをどうにかしようとし始めた瞬間


「だから効かねぇって!」


リツは叫び、蜘蛛の糸をぶち破る。

唖然としているそいつらに向けて私は全力でチェーンソーを回転させながら


「私は適応出来るんでなぁ?!……てめぇらのそんなただの蜘蛛糸如きで……止められると思うなよ?!」

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