第8話 〜久しぶりの『信頼できる』人、そして『ゲーム』の内容〜

ここ数日、モンスターは出ず仲間もいない為暇なことったらありゃしない。それでも、あいつらを探すため足を止めないようにしていたその時...生命察知能力に一体だけ察知したものがいた。ものすごいスピードで追いつこうとする。この感じは人。

〈もしや、イジメっ子!?〉そう思った自分は瞬発的に小刀...いや、”短剣”を構える。その瞬間、聞き覚えのある声が聞こえた。


「お〜い!裕介さぁぁん!」


そう、”もう一人の親友”だった。イジメる方ではなく僕に味方をし、いつまでも精神を保たせてくれた、ただ一人。彼女の名前は...〈マーガレット・リボン〉だ。

マーガレット家後継ぎとして有名な女。そして、信頼できる親友。それが彼女だ。

そうして、奇跡の再会に僕は嬉しくなり、


「い、生き...てたんだ!」


と、発してしまう。その理由としては一ヶ月前にマーガレット家の自宅が何者かの手によって放火され、リボンの行方が分からなくなっていた。そして、”もう一人”リボンを追ってくるかのように来たものがいた...


「リボン早いって...って、え”!?裕介じゃんか。」


こいつの名前は〈山崎 悠斗やまざきゆうと〉。動画配信サイト【rebera】で、ダンジョン攻略配信をしている人気のある配信者だ。しかし、どうしてこの人たちが...死んだはずの人間が生き返る...ってあ。そういや、あの神僕が生き返ると同時に『全員』が生き返るってそういうことか。最近死んだ人たちが生き返るんだな。あの神め...


「でも、どうして僕の居場所を?痕跡は残さなかったはず...」


「ある『ゲーム』のせいだよ...」


あるゲーム...?そういや、僕はこの世界であいつらに復讐することが目的...なるほど。そうなると相手も必然的にそういうゲームに参加するか。どうせ、僕を倒したら何万円!とかなんちゃら言ってるんだろうな...


「それが、君を殺すと金が手に入るゲームが始まって...お前の嫌いな奴らが血眼になって探してんだよ...」


なるほど。予測は当たっていた様子だ。でも、どうして?金が入るとしても君達が焦る必要はない...そう、思い思わず口にする。


「どうして君達が焦っているんだい?僕はいいとして、君達がなぜ...」


そう言うと、まさかの答えが出てくるとは思いもしなかった。それは...


「『僕たち』も、その賞金首になってしまったんだ。君の親友だから...」


「そんなことで...君達も巻き込んでしまうとは申し訳ないよ...」


そう謝罪し、僕はある考えを思いつく。それは、僕の復讐劇にもつながることであった。


「来るやつはどうせ学校の奴らだろ?大人は聞こえてないんだし。それなら、全員さ『返り討ち』にしてやろうよ。それなら、安全だろ?」


そう言い放った瞬間その場の雰囲気は凍った。変なことでも言ったのだろうか...

                       第8話 END.

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