第45話

すると袖をちょこんと捕まれた。なにそれ可愛すぎだろ。後ろを向くと上目遣いで見られた。破壊力は抜群すぎる。これが天使か。さすがトップアイドルた。人をドキッとさせるのはお手のものか。


「待ってください。一緒に写真を撮りませんか?今ならサインもつけますよ」


「日向いいか?」


「いいよ。下心の目で一豊くんは見てないみたいだし。それにこの場限りの関係だろうしね」


「それじゃるん日向に携帯を渡してくれ」


「分かりました」


るんは携帯を日向に渡した。まさかるんと写真を撮れる日がくるとはな。るんとチェキも撮ったことないから二人きりで撮るのは初めてである。


そしてるんは腕に引っ付いてきた。あれかファンサービスか何かか。だが日向の顔が怖くなっているよ。笑顔なのに目が全然笑っていない。ヤンデレの一歩前ってところか。好きじゃないと言ったからヤンデレまではなってないぽいが。ひとつの発言でヤンデレにすぐになりそうだ。


「それじゃ撮るよハイチーズ」


するとるんハート片側を作ったので、俺もハートの片側を作った。まるでラブラブのカップルのようだ。日向は携帯を離すと、ハイライトオフになっていた。


「ねぇーなんでハートなの?付き合ってないよね?それとも付き合いたいの。ソンナノユルサナイソンナノユルサナイ」


「落ち着け日向。ファンが良く撮るチェキのポーズだ。好きとかそんなんじゃないから」


るんは呆気に取られている。まぁ写真撮ったらヤンデレ化したらそうなったりするわな。だがすぐるんは笑顔になり俺にLINEのQRコードを見せてきた。


「連絡先交換しませんか?」


「でもなぁー」


「ダメ?」


うっ上目遣いで頼んできたらうなずくしかないだろう。ずるいわ。俺はQRコードを読んで友達を追加した。すると日向は真顔のハイライトオフの目でるんを見ていた。怖い。義弘は毎回こうなったているのに冷静に対処するのはすごいわ。


俺は連絡先を交換したあと店をでた。るんはどうやらもう買った後らしい。一回まで行くとるんが名残惜しそうにした。


「それじゃさようなら。LINE今日するので返信してくださいね」

 

「分かったよじゃあな」


るんが駅に向かったのを見送って、日向のほうを向いた。相変わらずハイライトオフだ。どうやってヤンデレを治すか。


「ねぇ連絡密にとり合って、付き合うの狙ってない?性格も良さそうだったし。ソンナコトハユルサナイヨ」


「連絡はそんなにこないだろう。それと俺は好きな人いるから大丈夫だ」

 

「今はその言葉信じてあげる。でも付き合ったらどうなるか分からないからね」


こりゃるんにも被害がいきそうだ。まぁ付き合うことはないだろうし、るんもそんなことを考えていないだろう。写真とお礼をするために交換しただけだと思うし。性格がいいなと思ったのは確かだが。あのアイドルスマイルには思わず心が揺れたしな。


「分かったよ。それで次はアニメイトでも行くか」


「アニメは少し見てるから楽しみだよ。ヴいオレットガーデンとか」


あれは女子が好むような話だよな。俺は面白いなとは思ったが、はまりはしなかった。男向けのアニメではないからな。傑作だとは思うが。やっぱりアニメと言ったらラブコメだろう。


「面白いよな。はまるか分からないが、俺の青春ラブコメは間違っているとかおすすめだぞ。女子なら主人公を好きになるはずだ。アニメもいいが、ラブコメもいいな。ファンタジーになるが東京レイヴンズのラノベも戦闘模写が秀逸でなかなか面白いぞ」


ちょっと語りすぎたか。だがオタクってこいうもんだしな。これでも抑えたほうだし。オタクは好きなものを語りだすと止まらないないのだ。それは普段饒舌にしゃべってないからだけど。俺は日向とは良くしゃべってるから抑えられてるだけだ。


「へぇ俺の青春ラブコメは間違っているは興味あるよ」


「八幡のその強さや優しさ知った女子は牽かれるぞ」


八幡のなんでも一人でできるところもすごい。解くに嘘告白など無理難題も解決している。自己犠牲を厭わないところはすごいと思う。だから八幡を好きになる女子は多い。奏とかもそうだし。奏にしては珍しく主人公に嫌悪を抱いていない。

 

「そんなになんだ。それなら読むのが楽しみだよ」


そんなことを話していると、アニメイトに着いた。やっぱり本場のアニメイトは興奮するな。どんなグッツが入荷されているか楽しみだ。俺達はアニメイトの中に入った。まず目に入るのは今話題の鬼滅の刃のポスターだ。この作品は見たことあるが、兄妹愛を感じるアニメなのだ。特にしのぶはめっちゃ可愛い。あの敬語ながらも毒をはいたり、炭次朗のことをちゃんと見て優しく頭がいいところも最高だ。だが長く見てると、日向に惚れてるの?とか言われるから視線をすぐに前へ移した。


俺達はエレベータに乗った。そしてまずはラノベを買うことにした。俺も最新刊はほしいし。


「結構ラノベあるんだね。おすすめは俺の青春ラブコメはま違っているだっけ」


「そうだな、後は俺を好きなのはお前だけかよとかな」


どっちも主人公が特徴的だ。ヒロインも可愛いし。俺はいろは推しだが、陽乃さんとかも可愛く感じる。不器用な妹への優しさとか。完璧超人なのにそこだけ不器用なのが可愛い。




















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