第7話

それから部活が終わり、俺は今同じ部員と帰っている。桃井睦月だ。こいつはイケメンでよくモテる。だが彼女がいて一途だからどんなに可愛くても断っている。


「そういえば慶応からも向井先輩は推薦きたらしいぞ?」


「でも受ける予定なんいんだろ。あくまで向井先輩は東大で野球をやりたいからな。向井先輩なら強豪校でもエース取れると思うからもったいないよなぁー」


「まぁ東大で優勝したいらしいからな」


そう向井先輩は文武両道なのだ。素直に尊敬する。あんなにハイレベルなのを両立できるのは向井先輩ぐらいだろう。しかもイケメンだし。まぁ野球に集中するために断っているんだが。終わったら勉強に手中するが余裕があるから誰かしらとは付き合うのだろう。


「それで桃井も誘われてるんだろ。東大で野球しようぜと」


「そうだな、その様子だと一豊も誘われてるんだな」


「まぁな、今悩んでいる最中だ」


弱小が甲子園にでている人たちを倒すのは楽しそうで興味がある。だが学力がなぁー。特に数学が厳しいんだよな。日向に教えてもらって克服するかね。でも暗号にしか聞こえないんだよな。今から目指すんだったら浪人も覚悟しないとな。


「俺は目指すぞ。やっぱり強豪を倒すの楽しいから」


「まぁ桃井は学力があるからな。俺は数学がなぁー」


「日向に教えてもらえばいいだろう?日向は学年トップ成績なんだし。教え方もうまいと俺の彼女が言っていたぞ」


「そうなんだが、もし日向が和希と付き合ったら二人きりは不味いからな」


主人公に敵視されるとか人生詰むわ。主人公の力は侮れない。周りの女子が同調したら男からも避けられ俺の青春が終わる。それくらい影響力があるのだ。まぁ女子が日向の敵に周る可能性もあるが。そうしたら全力で日向を守る。誰にも日向を傷つけはさせない。


「それもそうか、なら俺が教えるか?」


「いいのか?東大行くならそこそこの時間は必要で今から準備した方がいいだろ」


「大丈夫だぞ。国語以外の対策はもう少しで終わるからな。元々東大を高校に入ったときから目指してたから高1の頃から準備してたんだよ」


東大ってうちの高校じゃそんなにいないのによくモチベ保てていたな。これが成績トップ10に入るやつとそれ以外か。俺も成績上位に全科目入らないといけないから、モチベを保てるように頑張るか。まだ時間はあるから間に合うはずだ。


「それじゃお願いするわ」


「おう任せとけよ」


そんなことを話していると駅に着いたので、ここで別れた。明日から猛勉強しないとな。大変だが、これも六大学制覇するためだ。頑張るか。


それから家に帰ると、家の電気がついていた。奏が来てるのか。奏は俺の妹だ。今俺は馬橋駅の近くで独り暮らしをしている。なぜか日向も隣に引っ越してきたんだがな。俺は鍵を開けると、奏がでてくる。どこかの深窓のお嬢様のような雰囲気を漂わせる美少女がでてくる。似てないと思っただろう。そりゃそうだ義理の妹だからな。しかも土御門の血筋を引いてるし。


「あら、お帰りなさいお兄様。お夕飯もうできてるわ」


「ありがとよ。奏に群がる男を退治しようか?」


「やっぱり男関係って分かるのね。そう最近また増えたのよ。告白する男が。とりあえず食事を先に取りましょう」


「そうだな、それじゃ俺は着替えてくるわ」


俺は自分の部屋に入ると、部屋着に着替えた。それにしても高校生にマンションに住ませるとか土御門の財力おかしいだろ。その隣に引っ越してきた日向は九条家の人間だから分かるが。あそこ摂関家の家だからな。それに実業家としても有名だし。お金を持っていてもおかしくない。土御門家と言っても分家だからな。そこまで陰陽師として儲かってはいないはずなんだがなぁー。


俺は部屋着にさっさと着替えると、リビングに行った。するとカレーのいい匂いが漂ってくる。カレーって家庭の味がしていいよな。ちょくちょく料理を作りに来てくれるのはありがたい。俺も作れないこともないがレパートリが少ないからな。飽きちゃうんだよなぁー。


「はい土御門家直伝のカレーよ。味わって食べてくれると嬉しいわ」


俺は席に座りいただきますと言って食べ始める。ほんのりとした辛さが口一杯に広がる。このピリ辛さがいいんだよな。これこそカレーって気がする。


「美味しいぞ。奏を嫁にだしたとしても恥ずかしくないレベルだ。まぁその辺の男にはださないけど。イケメンでお金持ち以外奏は渡さん」


「心配しても嫁には行かないわよ。だって私とお兄様は婚約する可能性があるわ。お兄様は土御門家を次ぐから子供は自ずと血を引いてないといけないから土御門家の誰かしらと子供を作らないといけないのよ」


え?それ初耳なんだが。俺土御門家継ぐの?確かに術は使えるようにしておけと言われて使えるが。奏ほどじゃないぞ。それに俺は好きな人と結婚がしたい。まぁその話は置いておくか。


「まぁそれは追々考えるとして、告白されるのは奏がどんどん美少女になっていくからだと思うぞ」


「ふふ、お兄様に美少女なんて言われるなんて嬉しいわ」


「とりあえず俺が一回彼氏役で中学に乗り込むからそうすれば告白は減るだろうよ。もちろん変装はするがな」


これで告白は大分減るはずだ。そんなことを考えながらカレーを食べていたら食べ終わった。そしてお皿は自分で洗った。





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