01. 2022年8月。どん底にて。

 2022年8月。

 作者の根占は、どん底におりました。

 まあ、色んな意味でどん底です。精神的にも肉体的にも。

 詳しくは語りません。どん底はどん底ですので。


 そして、色んな公募やコンテストに作品を応募しており、その全てが尽く落ちていました。


 その年で、小説を書き始めて数年ばかり経っていました。

 なんというか、物語を綴ることだけが自分が「生きていること」の証明であり、確認でした。


 そんな時、ふと目にとまったのがカクヨムさんのコンテストです。

【最強に尊い! 推しメン原案小説コンテスト】(※以下からは、「推しメンコンテスト」と記させていただきます)。

 応募要項には、バディやチームものといった男子キャラクターが活躍するブロマンスの物語を求めている、というような事が記されておりました。

 求めている作品の例として出されていた作品の一つに、角川ビーンズ文庫さんの「少年陰陽師」がありました。

「少年陰陽師」は、私が物語や小説にのめり込んだきっかけの一部分とも言える、憧れの作品です。


「ああ、いつか少年陰陽師と同じレーベルさんで。同じバディものやチームものといった男子キャラクター主人公の物語を世に出すことができたら、どんな気持ちになるだろう。そんな場所に行ってみたい。雲をつかむような夢だけど」と、何となく思いました。


 そして、同時に私の中で二人の男が産声を上げて生まれました。

 その産声は、寂しさと怒りと悦楽が入り交じったような、壮絶な声で「殺す」と叫んでいました。


 この「殺す」という産声を上げた二人の男が、後の【推しメンコンテスト】でチーム部門大賞を受賞する作品「ルール・ブルー」の主人公二人となる男たちだったのです。




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