第2話「楽にして」

この不条理な

混沌を這い

ただの一回さえも

生きたいなど願った事がない

死んで何もかも終わらせたくて

死んで、全てを消したくて


もう誰が僕に命を与えたかと

その天分を呪ったが

親も神も生きろと言っていた


どうして僕が生きればいいなんて

そんな無謀な事を言うんだと

生きる事の苦しみを知らないのかと

そう横暴になるが


だったら生きる幸せを教えてと

言ってみたが

その価値観も理解できなかった


笑えればいいって

何?

楽しければいいって

なんなんだよ


もう俺はとっくにそんな安い感情になんてついていけないんだ


早く殺してよ


早く楽にしてよ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る