第4話「では失敬」

懇願した殺意

霊脈にある善意

墓心を持ち合わせた私こそ

真の人間だ


邪念に喪失

その暗転と庇護の在り方

全ては直接的な関与か

または毒を盛るように

蹴落とせばいい


ああ、北海の地が名残惜しい

万来を帰す

その毅然たる絶対零度

全ては礼節に習ったと

気休めでしかない寒気を


到底、君無しには語れない

この馴れ初めを

君との序章を

さぞ安易になど

片付けれず


さては君の心に癒着して

愛なんてものが

芽生えて

そえさえ邪推だと

ただ嫌悪に忌み嫌い

たかが真実と嘘を

並べた時


君は苦笑するだろう

ああ、そうか

ならばいい

その浮かべた心に

やはり私は見劣りしてるのだ


ならばいい

生きて築いた

この君への信仰心を

ただ今夜だけは封印して

さぞ暗い冬に

息を落とすだろう


では失敬する、私の源よ。

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