黒雷の忍

めいき~

その名は影長

影長「諸君!今日も一日ご苦労である!」



影衆「何言ってんですか、私達の時間はこれからでしょう」


そういって、懐から徐に出されたのはフンターゲーム。



影長「諸君!フンターに忘れてはならない事がある!」



影衆A「一つ、飯を忘れてはならない。一つ、武器防具の強化を忘れてはならない!」



影衆B「一つ、仲間への感謝を忘れてはならない!」


影衆C「一つ、敵と使えないフンターへの殺意を忘れてはならない!!」



影長「宜しい、それでは今日もまた人狩り行こうぜ!」



影衆新人「あの…、使えないフンターへの殺意って」



影衆一同「あー、影長さん実践はクソ程強いけどフンターとしてはクソ雑魚なんよ」



影長「いうなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ|||orz」



影衆「なんせ、影長さんの場合フンターに憧れてフンターゲームの技全部実践で出来る様になった位なんだぜ?それで、いざゲームはって言ったらなぁ?」



影衆A「昨日は砥石忘れましたよね?」


影長「ふぐっ(胸を押さえる」


影衆B「その前は、イノシシにひかれて三乙しましたよね?」


影長「ごふっ(口から血を吐く」


影衆C「その前は、俺達をうっかり殴ってこけさせちゃって仲良くブレスで乙りましたよね?」



影長「もう、俺のライフはゼロなんだが…」



影衆新人「じゃなんで、影長さんも一緒にフンターゲームしてんすか」



影衆「そりゃーこんなんでも、現実の方には不満は無いからな」



影衆A「そりゃそうですよ、不満があったら使えない上司をゲームに誘うとか絶対ないわ」


影衆B「ピンチは救ってくれる、金払いは最高、休みも好き放題くれてシフトも俺達がイヤなとこは全部やってくれる上理不尽な姫様から庇ってくれる」


影衆C「これと変われって言ったら、多分影衆の八割はドロンするぜ間違いなく」



影長「皆ぁぁ」



影衆D「それに何でこの貧乏城が落ちねぇか知ってるか?これと、姫様の母上が居るからなんだぜ?この戦国の世で村か町かなんていう規模で生き残って、戦闘員の俺達がフンターゲームなんて何でやってられると思ってんだ…」



影長「あれ?俺って意外と働き者だったりするん?」



影衆「何いってんすか…、アンタが働き者じゃなかったら俺達は影衆じゃなくてシミ臭ぐらいになっちゃうっすよ」



シミ臭A「試しに影衆Aからシミ臭Aにしてみた」


影衆B「クソダサくて草」



影長「あれ?拠点に誰もいない」


影衆C「もう、戦ってますよ」



影長「なんだとぅ!」



(ぱぱらぱ~:クリア音)

(ハイタッチを決める、影衆と項垂れる影長)




影衆「おっ、素材集まったぜ。又会おう!」


影衆A,B,C「又会おう!」



影長「俺の剥ぎ取りは?」



そのまま、すたすたと去る部下。取り残される影長。




男の名は影長、優秀な上司なのに残念な人というのが部下の総合評価。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る