第55話 きゃーっ///

私の上で一瞬ぶるっと震えた桜城さんがゆっくりと身体を離し、裸の私を気遣ってかバサッとシーツが掛けられた。

気だるいカラダと気恥ずかしさの中、桜城さんが避妊具の後始末をしている音が聞こえてきて、その生々しさに年甲斐も無く『キャーッ!///』となる。


朝イチからダッシュして店員さんをビビらせながらゲットしてきたおニューの下着の出番も無いまま、私、桜城さんとイタしてしまいました。


なんていうか・・・すごかった・・


ソウイウコトが久しぶりすぎてどうしていいか分からずにカチンコチンになっていた私を、桜城さんは上手にリードしてくれた。

やさしくて、でも激しいキスでとろとろに溶かされたカラダに覆い被さってきた桜城さんの真剣な瞳に見つめられて、首に腕を回したらふっと微笑んでまたキスをして・・・私のナカに入ってきた桜城さんを感じて思わず零した「好き」の溜め息に「俺も」と返された幸せ。


程よく筋肉の付いた裸の背中を見つめていたら、思わずさっきのコトを思い出してまた『きゃあぁ///』となって、熱くなった顔を隠すようにシーツを鼻まで引っ張り上げる。


「薫、先にシャワーする?」

「えっ、いえ、桜城さん、お先にドウゾ・・」


辛うじて目だけを出してそう言うと、伸びてきた手がくしゃくしゃっと髪を撫で「じゃ、ちょっと行ってくるな」という甘い声と一緒にチュ、とおでこにキスが落とされた。


「っ」


ボンっ!と一気に顔が火照る。

あまーいっ!あまーいっ!あまぁぁぁぁぁーいっ!

桜城さんて、こういう事する人だったの?


ぱくんと口を開けて見つめるだけの私に微笑んでベッドを降りる桜城さん。

さっきは見えなかった、というか初めて見た桜城さんのお尻は引き締まってて、後姿もカッコイイ。

・・・あの人、欠点なんてあるのかな?


そりゃ片付け苦手って言ってたけど、別にそんなの大した事じゃないし。

スケジュール設定細かすぎるっていうけど、この旅だけで言うならゆったり目でただ楽しいだけ。

荷物が多すぎるってとこも、備えあれば憂いなし、ってその通りだし。

傍から見ればアバタもエクボ的な、典型的恋は盲目。

別に幸せだから問題ないでしょ。


それより気になるのは、私のお腹のお肉、大丈夫だったのかな?って事よ。

憎きお肉をむにっとつまんで「うーん」と唸り、『帰ったらダイエット始めよう』。そう決意した。

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