第5話 SNS


「田中、インスタを始めてくれないか?」



「へ?」


僕は、彼女と会った瞬間、とんでもない言葉を言われた。



「どういうことなんですか???」



「だぁから!インスタを始めろって言ってんの!!!」


彼女は、顔をぷくぅと膨らませながら、僕の方をじーっと見つめた。



「り、理由を聞いてもいいですか?」



僕は、彼女の伝えたい意味がわからなかったので、続けて質問をする。



「それだから、女子にモテないんだぞ!」



彼女は、ますますムスッとしていってるようだ。



「それは、関係ないじゃ無いですか!!!」



「だ、だから!」



「だからなんですか!」



「知り合いで、田中だけなんだよ、、、インスタやってないの、、、」


「な、、、」




か、かわいい!!!!!!!



「それだけ、なんですか!?」



「そうだよ」


彼女は、泣きそうになりそうになりながらも話を続けてくれた。


「り、理由が可愛すぎませんか?」



「か、かわっ!?」


彼女は、急に僕の元へ来て僕の体をポコポコと殴り始めた。


「どうかしましたか?」



「そんなのいいから!早く作りやがれ!」


彼女は、頬を赤くしながら少し怒っているようだった。


そうして、できた僕のインスタのフォロワーは、金子さんだけだった。






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