それにつけてもなにのほしさよ

A「世知辛いなぁ」

Z「それでもR賞は破格ですけどね。あ、こ○ミスがあるか。今たぶんなくなっているんでしょうけれど、昔P社がものすごい額の賞やって、しかも受賞作が××でざわざわしたのを思い出しました。P社って児童向けのイメージもあったし」

A「待て待て待て。お金欲しさに公募に出しているんすか?」

Z「だけじゃないですよ。お金がメインではないですよ。ただなぁ、年齢が上がるにつれ、新人賞獲れたら賞金もらえるし、文筆業だけで食っていけるわけではないけれど、コンスタントに作品を発表できる作家になれたら収入も上がるな、とか考えてしまうわけとか何とかむにゃむにゃ」

A「文字でむにゃむにゃ表現するのやめましょうね。お金目当てなら、やっぱり映画化狙うしかないんですよ。映画といえばガンガンのコロナのときよりは行きやすくなりましたね、他のエンタメもですけど。なに観ました?」

Z「“ローマの休日”の4Kリマスター版、007日本公開60周年記念企画で“私を愛したスパイ”、特別上映で“レオン 完全版”と“レイジングブル 解説付き”。“レイジングブル”はオープニングだけでご飯三杯いけますよ」

A「全部リバイバルというか過去作じゃないすか。“ローマの休日”何回観てるんですか。ダメですって、最新を観ないと」

Z「“レオン”は初めて観ました。他にも観てますけど、“インディ・ジョーンズ”と“ミッション・インポッシブル”の最新作とか“シン・仮面ライダー”とか。あ、デッドレコニング(註 ミッション・インポッシブルの最新作)って前編(註 二部作?の)なんですよ。あんななげーのに」

A「シリーズものとリ・バ・イ・バ・ル! 去年も“トップガン”やら“シン・ウルトラマン”やら“ジュラシック・パーク”とか“ククルス・ドアンの島”とか“るろうに剣心”とか“007”とか言ってましたよね」

Z「じじいになったハリソン・フォード観に行こうぜって誘われたら、ねぇ」

A「オリジナル原作のシリーズものでない新作を観てくださいよ」

Z「くりかえし観ることで発見もあるんです」

A「そういや、いつまでもガム噛んでるタイプでしたね」

Z「定評あるシリーズが時代に合わせてどう変化しているかを見るのは逆説的に最新エンタメの勘所がわかる気がするんですけどねぇ」

A「今、行きたいのはなんですか? 今度はちゃんとシリーズものとかリバイバルじゃないやつ行くんですよ」

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